キャンプといえば焚火(たきび)。 中でも、ナイフで薪(まき)を小さく割るバトニングから、それを表面を羽の形のように薄く削り重ねて火をつけるフェザースティックまでを、ナイフ一本で行うことが焚火の醍醐味です。 家族みんなで楽しめたらいいのですが、 刃先で手を切ってしまわないか… 誤って刃を欠けさせてしまわないか… 力が無い子供に薪を割ったり削ったりするのは難しそう… といった理由から、結局はお父さんの役割になっていませんか? 焚火を楽しむ喜びを、お父さんだけでなく家族みんなで分かち合えたら、もっと楽しいはず。 力のない人でも薪を割りやすく、テクニックが無くても削りやすい。 先端が尖っていないので初心者でも安心して使える。 『家族みんなで焚火を楽しむ。』 ありそうでなかったコンセプトの焚火専用の鉈を作りました。
バトニングとはナイフで木を割る技術のこと。 とくに斧で割ることが難しいような細い薪を小割にするときに使います。 薪にナイフを押し当て、ブレードの背中 を 「別の木材」で叩くことで簡単に薪を割ることができるので、火を起こす際のキャンパー必須の技術として注目を集めています。 バトニングには、初心者には危険がいっぱい。 「刃をうまくコントロールできず、けがをしてしまった。」 「おもいっきり振り下ろして刃先を痛めてしまった。」 そのような経験をお持ちの皆様も多いのではないでしょうか? 皆様に安心にお使いいただくために、私たちは先端に刃を保護する石突(いしづき)という突起を設けました。 バトニングで刃を振り下ろしたら、石にあたって刃先が欠けてしまった…。なんてことがよくあると思います。そんな日は一日テンションが下がりますよね。しかし私たちの鉈は石突があるので、地面を気にせず力を入れて振り下ろす事ができます。 また、鉈やナイフでバトニングするとき、薪割台に刃先が刺さって、そのたびに抜くのが地味にストレスだったりしませんか…?これも、石突があることで薪割り台に刃が刺さらずに済むのでスムーズな薪割りができます。
バトニングの際に、挟まった刃を抜こうとして、誤ってナイフの先端や鉈の刃先で怪我をしそうになったことありませんか? 鍛造バトニング鉈では先端が尖っておらず丸みを帯びているので、怪我をするリスクが少ないのも安心です。
刃厚が6㎜もあるのは、バトニング用の刃物の中ではかなり厚い部類に入ります。厚みをもたせることで、薄い刃に比べ、薪を左右に押し広げやすいので、軽い力で薪を割ることができます。 更に、刃の断面は、外側にハマグリのようにすこし丸みを帯びた「ハマグリ刃」になっており、強度が高く刃こぼれしにくい。木を割る力が強いです。
ハンドルと刃が分かれている伝統的な鉈でバトニングをすると、刃と持ち手の連結部分に負荷がかかり、折れてしまう可能性があります。 しかし、刃先からハンドル部分まで鋼が入ったフルタング構造なら、おもいっきり叩いても大丈夫!折れる心配が少なく、とても堅牢。安心して使えます。 素材には、硬く靭性の高いシリコンマンガン鋼を使用。耐衝撃性の求められる耕運機の爪や、自動車の板バネなどに使用されている特殊鋼材。 巨大プレス機の600トンの衝撃による熱間鍛造でとても強靭なブレードに仕上げました。 バトニング時の強い衝撃をもってしても刃が欠けにくく、折れにくい。耐久性抜群の本格派の鉈です。
薪を小割にした後は、フェザースティック作りです。火が付きやすいフェザースティックには、細長いフェザーをたくさん削り出すことが重要です。 刃先のコントロールが非常に大切なのですが、それには刃体の重心バランスがポイントとなります。 一般的な鉈のようにヘッドが重いと振り回されて、コントロールにものすごく疲れますし、狙いが定まりにくいものです。 フルタングナイフのようにハンドル側が重いと、刃先を腕でコントロールすることになるので繊細な仕事がしにくく、こまやかなフェザーも作りにくいです。 「鍛造バトニング鉈」では、全体の重心を中心部にとることで、刃先の適度な重みを使って、少ない力でスーッと木を削ることができ、また、ハンドル側に適度な重みがあるので、ヘッドコントロールもしやすいので、繊細なフェザーを作ることを可能にしました。 全長24.5㎝とナイフのようなコンパクトさも扱いやすいポイントです。
私たちはケースも大切な作品の一部であると考えております。だからこそ、皆様に自信をもってお勧めできる素材で作りたい。 私たちの工場から車で1時間ほど。同じ兵庫県は姫路を拠点に100年以上の歴史を誇る日本トップクラスの高品質レザーをつくるタンナー、(株)山陽さんの「フルベジタブルタンニンレザー」を使用しました。 山陽さんのフルベジタブルタンニンレザーは、約1カ月もの間タンニン液が入ったプール「ピット槽」に漬けこまれ、ゆっくりと鞣されていきます。 そのため革の繊維層を損なうことなく、しっかりとした「堅さ」「強さ」を維持したまま「革」になっています。この特性は鋭利な刃先やデリケートな先端部分を守るのに最適です。 それをケースに仕立て上げるのが、同じく兵庫が誇る鞄の産地「豊岡」の鞄職人さん。 「姫路の革」×「豊岡の鞄」×「三木刃物」トリプルコラボが織りなす上質なレザーケースを、標準でお付けしております。
FEDECA(フェデカ)は2014年に「鍛治のまち」兵庫県三木市の老舗刃物メーカー「神沢鉄工」から誕生したブランドです。FEDECAの製品は金属部分以外にも自然由来の素材を採用。ハンドメイドの技術を活かし、こだわりぬかれた製品は職人の手で一つひとつ仕上げられています。日本の刃物文化を次世代に継承することを理念とし、伝統はそのままに現代のライフスタイルに合う創造性に富んだ刃物製品を提案しています。