山にも履いていける革靴

”街履き出来る山靴は数あれど、山履き出来る町靴ってあんまないんじゃない？”というカウンター的思い付きから、山にも履いていける革靴を作りました。

ファッション系のバイヤーをやっていた頃、世界中の名品といわれるレザーシューズ達を見たり履いたりして、それから幾年も経ったってしまいましたが、その当時持っていたこだわりは今も健在です。

そして近年、ベアフットシューズに出会ってからは、靴への考え方がガラリと変わり、ほぼそちら方面の靴だけの生活となっていたのだけど、街で履いていると、カジュアルすぎる感じやナチュラルすぎる感じが少し気になり始めて、昔の上品で美しいシルエットとベアフットシューズの両方の良さを持った靴を作りたくなり、今回の商品を作りました。

まず最初に作りたかったのは、たくさん好きなシューズがある中でも、ミリタリーのオフィサーシューズの雰囲気を持ったプレーントゥです。

アッパーのデザインを往年の美しいミリタリープレーントゥシューズを参考に、ベアフットシューズの特徴でもあるトウの部分が横に広がったシルエットを組み合わせ、そのシルエットが綺麗に見えるように踵に向かってシェイプを少しだけキツめにしています。

踵のカップをソフトにして、履き口周りにはパッドを入れ、ヒールの足入れ口先は往年のテニスシューズの雰囲気を取り入れました。

ソールは最小限の薄さのVIVRAM MEGAGRIPソールを採用して、地面の感覚を感じられつつも、滑りにくくて堅牢なものにしました。

山と街で試して、やっと納得のいく落とし所のシューズが出来上がりました。

そしてこのシューズのもう一つの楽しみ、汚れて帰ってきたらレザーシューズのように磨きを入れてピカピカに仕上げることができるんです。