最近、テレビの防災特集やネット広告で「ポータブル充電器」という言葉をよく見かけますよね。最大の魅力は、電気がない環境で、スマホでの連絡・LEDライトでの明かり確保・小型扇風機での暑さ対策などが実現すること!
でも、選び方を誤ってしまうと「これじゃ足りなかった」「重すぎて持ち出せなかった」「使いたいものが非対応だった」などと役に立たないおそれがあります。
そこで、
「ポータブル充電器ってなに?」
「なにがどれだけ使えるようになる?」
「バッテリー容量の数字だけじゃピンとこない」
とお悩み中のあなたへ、ポータブル充電器が役立つ4つのシーンと、選び方の7つのコツをわかりやすくご紹介。実際にどれくらい使えるのか、使用アイテムごとの稼働時間をシミュレーション付きでわかりやすくお届けします。
国内最大規模のアウトドアショップ「サンデーマウンテン」がおすすめする信頼度の高いポータブル充電器も参考にしながら、あなたのライフスタイルや家族構成に合う、本当に役立つ1台をGETしましょう!
ポータブル充電器が災害時やアウトドアの心強い味方に!

ポータブル充電器とは持ち運べる電源のこと
ポータブル充電器とは、外出先など電源がない場所でスマホや家電製品に電力を供給できる携帯型の電源装置の総称のこと。スマホ・LEDランタン・小型家電に対応できるものが多く、容量・機能・携帯性のバランスが取れた「ちょうどいいサイズ感」が特徴です。
| 基本仕様 | 内容 |
|---|---|
| サイズ | ポケットサイズ〜クーラーボックス並 |
| 容量 | 約5,000〜50,000mAh以上 |
| 出力 | USB-A、USB-C、AC出力など |
| 対応機器 | スマホ、ライト、小型扇風機、ノートPCなど |
使い方は簡単で、事前に家庭用コンセントやソーラーパネルで充電しておくだけ。複数の機器に電力供給できるので、防災グッズやアウトドア用品として活用されることが増え、軽量化や機能性の向上が進んでいます。
災害への備えとして日常から安心感が高まる
地震・台風・停電などの災害時に「電気が使えない」という状況は誰にとっても不安ですよね。ポータブル充電器は、防災用品としてとても頼れる存在。特に、地震や台風などでライフラインが止まったときに、スマホやラジオで情報収集できれば命を守るための冷静な判断がしやすくなります。
- スマホの充電 → 安否確認や災害情報の確認
- 携帯ラジオ → 気象情報や避難情報の収集
- LEDランタン → 停電中の明かり確保
- モバイル扇風機 → 夏場の熱中症対策
災害のときは電力が復旧するまで数日かかるおそれもあるので、充電器の容量や複数機器への同時給電が可能かが重要です。例えば、スマホ1台のバッテリーが約3,000〜4,000mAhなら、10,000mAhの充電器で約2〜3回のフル充電が可能。家族全員分やLEDランタンにも使うなら、20,000mAh以上やAC出力対応のモデルが活躍します。
ポータブル電源やモバイルバッテリーとの違い
「ポータブル充電器」という名称は、具体的な製品カテゴリーというよりも持ち運びできる電源アイテム全体を指す言葉。その中に、日常的に使いやすい「モバイルバッテリー」や本格的な電力供給が可能な「ポータブル電源」が含まれます。
| 種類 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| モバイルバッテリー | ・軽量で持ち運びやすい ・USB出力中心 | 通勤、通学、外出先でのスマホやイヤホン充電 |
| ポータブル電源 | ・大容量、高出力 ・AC出力や複数ポート対応 | 車中泊、防災用、キャンプ、家電のバックアップ電源 |
「ポータブル充電器」という言葉自体は、このような持ち運びできる電源全体の呼び方。特定の1製品を指すわけじゃないので、用途に応じて適したタイプを選ぶのがポイントです。
ポータブル充電器が役立つシーン
ポータブル充電器は、日常のさまざまなシーンで活躍するアイテム。電気が使えないときの不便や不安を減らしてくれます。特に活躍する4つのシーンに分けて、それぞれの状況でどんなふうに使えるのかを見ていきましょう!
停電時(地震・台風・豪雨)

突然の災害によって停電が起きたとき、ポータブル充電器がライフラインの代わりに。スマホ・ライト・ラジオ・小型家電などへ、最低限の電力がしっかりと供給できる頼もしい存在です。
- スマホ、ラジオ、LEDライトなどが充電できる
- 暖房や冷房が止まっても、扇風機や電気毛布が使えるモデルもある
- 停電時の不安な心境で、電源を確保できることが安心感につながる
災害時は、被害状況の確認・家族との連絡・避難所の情報収集にスマホが欠かせません。小型のモバイルバッテリーだけじゃなく、容量の大きいポータブル充電器を備えておけば長時間の停電にも対応できます。
避難所生活・車中泊

災害後、避難所や車での生活では、コンセントの数が限られていたり電気そのものが使えなかったりおそれがあります。そんなときにも、ポータブル充電器があれば電源不足のストレスが大幅減!
- 夜間の照明としてLEDランタンを充電
- 携帯トイレ、簡易冷蔵庫、電気毛布などの動力として使用
- 子どものゲーム機やタブレットにも電力を供給し、退屈しのぎに
車中泊ではガソリンの節約や騒音・排気ガスの配慮のためにエンジンを切って過ごす時間が長くなります。そのため、シガーソケットからの充電ができず電力が足りません。ポータブル充電器を備えておくと、車のバッテリー上がりを防ぎつつ、スマホ・ライト・小型家電などの使用を可能にし、快適な避難生活が維持できます。
キャンプやレジャー

アウトドアは楽しさが広がる一方で、スマホの充電切れや照明不足が意外とストレスに。ポータブル充電器があれば、自然の中でも快適さが保てます。
- スマホでの撮影や地図アプリの使用時に
- 音楽スピーカーやプロジェクターなど、娯楽機器の活用に
- LEDランタン、USB式の蚊よけグッズ、ミニ冷蔵庫などの電源として
特に、長期キャンプや野外フェスではソーラーパネルと併用できるモデルを選ぶのがベスト。ポータブル充電器本体がバッテリー切れを起こす心配が減り、より安心して楽しめます。
日常生活

ポータブル充電器は、災害時やアウトドア用として備えるだけじゃなく普段の生活でも気軽に使えるのがうれしいポイント。防災グッズは慣れていないと本番で使いにくいので、日常で「自分のもの」にしておけばいざという時に役立てられます。
- 通勤・通学中のスマホ充電に
- ベランダや庭での作業中の電源確保に
- ソファやベッドなど、コンセントから離れた場所での充電に
普段から使っておけば「防災グッズ=使い方が難しいもの」というハードルが下がり、万が一の場面でも自然に頼れる存在になります。
ポータブル充電器ってどんな種類があるの?
ポータブル充電器には以下のような種類があり、それぞれ得意なシーンや活躍の仕方が異なります。
- USB出力型(モバイルバッテリー)
- AC出力対応型(ポータブル電源)
- ソーラー充電対応型
- 手回し/乾電池式
あなたが使いたいシーンに合わせて選べるように、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう!
USB出力型(モバイルバッテリー)

モバイルバッテリーは、最も身近なポータブル充電器。軽量コンパクトで持ち歩きやすく、外出先やコンセントから遠い自宅内の場所でスマホやワイヤレスイヤホンなどの充電に活躍します。
- 容量は数千〜数万mAhと幅広く選べる
- スマートフォンや小型家電の充電に対応
- USBポート搭載で複数台同時充電も可能
防災用なら、10,000mAh以上のモデルを選ぶと安心感がぐんと高まります。重さは200g前後(小さめのリンゴ1個分)と軽いので、避難時にも邪魔になりません。
LEDライトやソーラーパネル付きのモデルもあり、防災グッズとして進化を続けているモバイルバッテリー。最近のスマホや充電器に多い「USB-C端子」を搭載していれば、急速充電やデータ転送に優れているのでより効率的に使えます。
- 非常持ち出し袋に入れておく
- 通勤・通学時のスマホ用に常備
- LEDライト付きモデルを選んで夜間の避難に備える
AC出力対応型(ポータブル電源)

ポータブル電源はコンセントと同じ「AC出力」に対応し、ノートパソコンや扇風機などの電化製品も使えるハイパワータイプ。自宅の停電対策として備える人が増えています。
- 容量が大きく、長時間使用できる
- 災害時のライフライン代替として注目されている
- 価格は高めで重さやサイズは大きめ(3〜10kg程度)
蓄電容量は30,000〜100,000mAhクラスが主流で、スマホなら10回以上のフル充電が可能。いざという時、生活を継続するための強力な味方で、コンパクトなモバイルバッテリーではまかないきれない用途に最適です。
ただ、サイズや重さがあるので「持ち運びながら使う」よりも「拠点で据え置いて使う」のが正しいイメージ。日常では、キャンプやDIYの電源としても便利に活用できます。
- 停電時の家電使用(ライト・扇風機・炊飯器)に
- 災害時に家族全員のデバイスをまとめて管理
- 車中泊でのスマホやPCの充電に
ソーラー充電対応型

太陽光を利用して充電できるエコロジーかつ自給自足型のポータブル充電器。「電源が使えない」「充電の残量が不安」という状況でも、日差しさえあれば安心して使えるのが最大の魅力です。
- 太陽光を利用して繰り返し充電できる
- 電源が使えない場所で安心感が高まる
- 日中の晴天時が本体の充電チャンス
パネルのサイズによって出力が異なり、大きいほど発電効率が良くなりますが持ち運びには工夫が必要。もともとは防災用として登場した製品ですが、最近は折りたたみ式や防水設計のものも増え、アウトドアシーンでも使いやすいと注目されています。
日常生活の中でも、庭やベランダなどで太陽光充電する習慣をつけておけば、いざという時にもスムーズに使えますよ。
- 長期停電時の補助電源として
- 防水仕様のパネルで天候を気にせず使用
- バックパックに取り付けて移動中に蓄電
手回し/乾電池式

手回しや乾電池式は、最も原始的でありながら最後の砦とも言えるポータブル充電器。どんな状況でも手動または乾電池で発電できるのが最大の魅力です。
- 緊急時でも最低限の電力が確保できる
- くり返し使えるモデルが多くコスパ良好
- 小型で非常持ち出し袋に入れやすい
ラジオやライト機能がセットになっているモデルが多く「情報を得る」「視界を確保する」「連絡手段を確保する」などの基本的な機能を一台で担えます。ただ、手回しでの充電は効率が悪く、スマホ1台をフル充電するパワーはありません。一時的な通話や位置情報の送信ができれば十分と考えるのがポイントです。
- 非常持ち出し袋に必ず入れておく
- 連絡1回分、ライト数十分分として常備
- ほかの充電方法が使えないときの保険として常備
アウトドアのプロが伝えるポータブル充電器を選ぶコツ

ポータブル充電器を選ぶコツは、自分に合った1台をしっかり考えること!
- 容量(mAh/Wh):利用シーンに合わせる
- 出力(W):使用機器に合わせる
- 重量・サイズ:持ち運びやすさをイメージ
- 充電方法と再充電時間:使用頻度をイメージ
- 電池の種類:使用する人に合わせる
- メンテナンス・保管:収納場所に合わせる
- 保証・安全性・PSE認証の確認:商品詳細を要チェック
ここでは、アウトドアや防災グッズに詳しい筆者が、実体験や製品知識をもとに「選ぶ際に注目しておきたい7つのコツ」をお伝えします。
容量(mAh/Wh):利用シーンに合わせる
充電器の容量は「どれくらい電気をためられるか」を表すスペック。防災やキャンプなどの使用目的に合わせて選んでください。スマホ1〜2回分だけ充電できれば良いなら5,000〜10,000mAhのモバイルバッテリーでも十分ですが、数日間の停電や複数人での使用を想定するなら100Wh以上のポータブル電源が安心です。
| 容量(mAh) | スマホ充電目安 | 用途例 |
|---|---|---|
| 5,000mAh | 約1回 | 通勤・通学の予備 |
| 10,000mAh | 約2回 | 1泊2日の旅行や出張 |
| 20,000mAh | 約4回 | 防災リュック用に最適 |
| 268Wh(72,000mAh相当) | スマホ約20回/小型家電対応 | 停電・アウトドア・家族全員 |
容量が大きいほど安心感は増しますが、サイズや重さも比例して大きくなるのが注意点。自分が持ち運べる範囲かどうかもあわせて検討しましょう。
出力(W):使用機器に合わせる
出力(W=ワット)は「どれだけの電力を一度に出せるか」を示すスペック。使いたい機器に合わせて選んでください。スマホやタブレット程度なら10〜30WでOKですが、ノートパソコンや扇風機、小型冷蔵庫などを使いたいなら100W以上が必要です。
- 5〜15W:スマホ・LEDライトなど
- 30〜60W:タブレット・小型ノートPC
- 100W〜:家電(扇風機・ケトル・照明など)
同時に、AC出力対応(コンセント型)かUSB出力のみかも要チェック。お家の壁にある普通のコンセントと同じ形がないと、家電は基本的に使えません。どんな機器を使いたいのかを具体的にイメージし、それに合わせて出力を選ぶと失敗しにくくなります。
重量・サイズ:持ち運びやすさをイメージ
ポータブル充電器は「持ち運びやすさ」も重要。コンパクトさ重視でカバンに入れておきたいのか、それとも据え置き型でキャンプや避難所用に備えたいのか、使用シーンをイメージしながら選んでください。
| タイプ | 重量 | 用途 |
|---|---|---|
| モバイルバッテリー | 100〜500g | 日常使い/通学・通勤/災害時の一次避難 |
| ポータブル電源 小型 | 1〜3kg | ソロキャンプ・避難所生活(短期) |
| ポータブル電源 中型 | 4〜10kg | 家族での避難生活/キャンプ(連泊)/災害時の在宅避難 |
| ポータブル電源 大型 | 約10〜25kg以上 | 冷蔵庫・電子レンジ・電気ケトルなどの家電使用/在宅避難(長期)/アウトドアの電源確保 |
重すぎると持ち歩きたくなくなるので、日常的に携帯するならできるだけ軽量なモデルを。災害時の備蓄や車載用では、安定感があり容量も十分な据え置きタイプがおすすめです。
充電方法と再充電時間:使用頻度をイメージ
ポータブル充電器を使い終わったあと、次回に向けて「備え直す」視点も大切。どの方法で再充電できるか、どれくらいの時間でフル充電できるのかをイメージして選ぶと、防災やアウトドア利用時の安心感につながります。
特に、災害のときは電気が止まるおそれがあるので「普段の生活で無理なく充電できるか」「複数の充電手段が確保されているか」を確認しておきましょう。
| 種類 | 容量の目安 | 主な充電方法 | 再充電時間 (AC使用時) | 使用頻度の目安 |
|---|---|---|---|---|
| モバイルバッテリー | 約10,000〜20,000mAh | USB Type-C /ACコンセント | 約3〜5時間 | スマホ毎日使用 |
| 小型ポータブル電源 | 約300〜500Wh | ACコンセント /シガーソケット | 約5〜8時間 | 週末アウトドア |
| 中型ポータブル電源 | 約500〜1000Wh | ACコンセント /ソーラーパネル | 約8〜12時間 | 月1程度 |
| 大型ポータブル電源 | 1000Wh以上 | AC/ソーラー /シガーソケット | 12〜20時間以上 | 年数回使用 |
再充電時間は製品によって異なりますが、高速充電対応モデルは災害時にも安心。ソーラーなど複数の充電方法に対応していると、停電時でも電力を確保しやすくなります。
使用頻度が高い人(週末のキャンプ、仕事での移動が多い、スマホ2台持ちなど)は、再充電時間が短いものや高速充電に対応した製品が便利。一方、あまり使わないけれど災害時に備えたい人は、長期保管できるバッテリーやソーラーパネル付きモデルが最適です。
電池の種類:使用する人に合わせる
ポータブル充電器に使われている電池にはいくつか種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。誰がどのくらいの頻度で使うのかをイメージして、より適したタイプを選びましょう。
| 代表的な種類 | 特徴 |
|---|---|
| リチウムイオン電池 | 軽量・高容量・多用途に使える(主流) |
| リン酸鉄リチウム | 長寿命・安全性が高いが重くて高価 |
| ニッケル水素電池 | 安価・一部乾電池式モデルに使用される |
初心者には軽くて取り扱いが簡単なリチウムイオン式が扱いやすくておすすめ。小さなお子様も使うなら、安全性の高いモデルを優先して選ぶと安心です。
メンテナンス・保管:収納場所に合わせる
ポータブル充電器は精密機器なので、保管環境によって性能が左右されることもあります。「使いたいときにバッテリーが空っぽだった」「いつの間にか劣化していた」といったトラブルを防ぐために、日頃の保管やチェックがしやすそうなものを選びましょう。
| 保管場所 | 適したタイプ | メリット | 注意点・管理のコツ |
|---|---|---|---|
| リビングの棚 引き出し | モバイルバッテリー 小型ポータブル電源 | 家族の目に付きやすい 充電状態を確認しやすい | ほかの機器と重ねない 月1回充電状態をチェック |
| 玄関近くの収納ボックス | 小型〜中型 ポータブル電源 | すぐに持ち出せる 防災対策に役立つ | 夏は高温に注意 半年に1回充電状態を確認 |
| 納戸・クローゼット | 中型〜大型 ポータブル電源 | 大型でも収納しやすい 保管スペースに余裕がある | 湿気に注意 除湿剤を併用 半年に1回は充電チェック |
| 防災リュックの中 | モバイルバッテリー | 避難時にすぐ取り出せる | 満充電での長期保管はNG 季節ごとに見直し |
| 車内(トランク・座席下) | 車中泊用ポータブル電源 小型バッテリー | レジャーや移動避難に活躍 | 夏場の高温に注意 長期未使用時は室内保管へ |
家庭内で保管する場合は、取り出しやすく目に付きやすい場所にしまっておくのが理想。防災用として準備するなら、定期的な見直しとバッテリーの残量チェックをセットにしましょう。
保証・安全性・PSE認証の確認:商品詳細を要チェック
見落とされがちなのが「安全性の証明」としてのPSEマーク(電気用品安全法の基準を満たしている証)や保証内容。特にポータブル電源のような大容量製品は発火や故障のリスクもあるので、しっかりと信頼できるメーカーを選びましょう。
- PSEマークの有無
- メーカー保証の期間
- 万が一のサポート体制
- バッテリーの耐用年数
例えば、PSEマークがない製品は安全基準を満たしていないおそれがありますし、保証やサポートがないと故障時に困ります。また、防災用に常備するなら「買ってから数年経ったけど、いざ使おうとしたら壊れていた」という事態は避けたいところ。
価格だけで判断せず、長く安心して使えるかどうかを含めて比較検討しましょう。特に、防災用に常備するなら「いざという時、確実に使える信頼性」が何よりも大切。信頼できるメーカーや国内代理店のある製品を選び、防災グッズとして本当に頼れる一台を手に入れましょう。
どれくらい使える?稼働時間をシミュレーションしてみよう

ポータブル充電器を選ぶときは、容量や出力を見るだけじゃ「どのくらいの時間、何が使えるのか?」ってわかりにくいですよね。
ここでは、出力や消費電力の異なる家電・電子機器ごとに、おおよその稼働時間をシミュレーションしてみました。いざという時に電力が足りず困らないように、あらかじめ稼働時間の目安を知っておきましょう!
実際の使用状況や製品スペックによっても変わるので、あくまで目安として参考にしてみてください。
スマホ/タブレット/LEDライト
スマホ・タブレット・LEDライトのような低出力の電子機器は、消費電力が比較的小さいのでモバイルバッテリーや小型のポータブル電源でも長時間使用できます。
| 機器 | 消費電力の目安 |
|---|---|
| スマートフォン充電 | 約5〜10W |
| タブレット充電 | 約10〜15W |
| LEDライト | 約3〜10W |
- スマホ:約2〜4回のフル充電
- タブレット:約1〜2回の充電
- LEDライト(5Wの場合):約7〜8時間連続点灯
モバイルバッテリーの中で大容量といわれる10,000mAhなら1日分。容量100,000mAhの中型ポータブル電源なら数日分の電力がまかなえます。
防災用として備えるなら、まずスマホやライトなどの機器に対して、どれくらいの電力をまかなえるかを把握しておくことが大切。夜間の灯りや通信手段を確保するためには、同時に使っても数日間対応できる容量があると安心です。
扇風機/ノートPCなど中電力機器
小型扇風機やノートパソコンなど、中程度の電力を消費する機器は快適な避難生活やアウトドアに欠かせない存在。低出力機器と比べると消費量が大きいので、使用時間にも注意が必要です。
| 機器 | 消費電力の目安 |
|---|---|
| 小型扇風機(USB) | 約10〜15W |
| 扇風機(ACタイプ) | 約30〜50W |
| ノートパソコン | 約30〜70W |
- AC扇風機:約10〜15時間
- 小型扇風機:約30〜40時間
- ノートパソコン:約5〜10時間
ノートパソコンのように、高性能な機器になるほど消費電力が高くなり連続稼働時間は短めになるのがポイント。出張の移動中に仕事用のパソコンを充電したり、夏場の災害時に扇風機で熱中症を防いだり。使いたい機器が複数あるときは、消費電力の合計でバッテリー容量を計算すると電源不足の不安が和らぎます。
炊飯器/電子レンジなど高出力家電
炊飯器や電子レンジなどの高出力を必要とする調理家電は、製品のスペックが使えるかどうかを決めます。これらの機器は一時的に1000W以上の出力が必要なので、定格出力と瞬間最大出力の両方を確認してください。
| 機器 | 消費電力の目安 |
|---|---|
| 小型炊飯器 | 約300〜500W |
| 電子レンジ(600W設定) | 約800〜1200W |
| 電気ケトル | 約1000〜1500W |
- 小型炊飯器:約1〜2回炊飯可能(1回あたり30〜60分使用)
- 電子レンジ:約30〜40分の使用が限界
- 電気ケトル:約2〜3回湯沸かし可能
高出力家電を使用するには、定格出力1000W以上のポータブル電源が欠かせません。災害時、食事の準備やお湯の確保に役立ちますが電源の消耗が激しいので使用は控えめに。もし、長時間使用したいなら、太陽光で発電できるソーラーパネルとの組み合わせや予備電源の併用が現実的です。
予算に合わせて選ぶポータブル充電器のモデル例

ポータブル充電器の価格は、大きくわけて「~1万円」「2~5万円」「5万円以上」があり、それぞれに向いた利用シーンがあります。容量・出力・持ち運びやすさを意識しながら、あなたにとって無理のない予算で本当に役立つ1台を見つけていきましょう!
それぞれに向いているモデルタイプと、実際の使い方や注意点をお伝えしますね。あなたにとって重要な機能を軸に、ぜひ比較してみてください。
~1万円:軽量モデル(モバイルバッテリー)
この価格帯は、主にUSB出力型のモバイルバッテリーが中心。スマホ・タブレット・USBライトなど、小さな電力機器を優先的に使いたい人に向いています。
- 容量:5,000~20,000mAhクラス
- 出力:USB‑A 5V/2A や USB‑C 対応のもの
- 重量・サイズ:200〜400g程度
- 機能:LEDライト、パススルー充電、軽量設計など
この価格帯のモデルは、スマホなら1〜3回のフル充電やLEDライト数十時間の点灯が可能。でも、AC出力や高出力家電には対応しない点に要注意。通勤・通学・日常使い・非常持ち出し袋用などを主な使用目的にするなら、価格と機能のバランスがよく、無理なく備えられてしっかり役立ちます。
2~5万円:中容量(USB+AC出力対応)
この価格帯を予算にすると、USB出力に加えてAC出力(コンセント)やDC出力も備えた中容量モデルも選べるように。日常・防災・アウトドアに幅広く使える、バランス型のポータブル充電器が購入できます。
- 容量:100Wh~500Wh(約27,000mAh~約139,000mAh)クラス
- 出力:USB×複数、AC(100V)1~2口、DCポート
- 重量:1〜5kg前後
- 機能:ソーラーパネル連携、急速充電対応、スマホアプリ連携型など
小型家電(ノートPC・LED照明・扇風機など)が数時間動かせて、防災備蓄としても十分なスペックを搭載。停電が発生したときに生活の負担が減ります。ただ、容量が大きくなるほど重たくなるので要注意。すぐに使える場所に置いたり、ラクに持ち運べるようなハンドル付きのタイプを選んだりすると良いでしょう。
5万円以上:大容量(ソーラー併用可能)
この価格帯は、大容量モデルやソーラーパネル併用型が主な候補に。長時間の使用を考えている人や、本格的なアウトドアや在宅避難に備えたい人に向いています。
- 容量:500Wh~2,000Wh(約135,000mAh~約555,000mAh)以上
- 出力:高出力AC (300W~1,500W以上) 複数口
- 重量:5kg~20kg以上
- 機能:ソーラーパネル入力、バッテリーマネジメント、高耐久性、防水・防塵対応
AC出力対応のポータブル電源が主なので、冷蔵庫・電子レンジ・炊飯器などの調理家電が短時間使えるのがポイント。ソーラーパネル対応なら、電気がない場所でも自分で電力をまかなえるパワーがあり、さらに快適です。
ただ、価格が高くなるうえ、充電時間が長くなることや設置スペース・重量の扱いに注意が必要。また、買い替えで家計を圧迫しないように、保証や信頼性を特に重視して選んでください。
サンデーマウンテン厳選!防災におすすめのポータブル充電器5選

国内最大規模のアウトドアショップ「サンデーマウンテン」が厳選!防災グッズとしても活躍する商品の中から、代表して5つご紹介します。
それぞれのメリットと注意点もチェックしながら、自分用や家族用のポータブル充電器を見つけてくださいね。
大容量アウトドア用USBモバイルチャージャー|VOVA:50,000mAh

大容量で急速充電対応だから、複数台のスマホやタブレットが継続して商品可能に。本体にもLEDライトがついており、普段使いから災害時まで幅広く活用できます。一台でまとめて充電できるので、災害時やアウトドアでも「誰の充電器を先に使う?」なんて困る心配はゼロ。重さ約1kg、飛行機持ち込みはNGという点に注意です。
大容量アウトドア用USBモバイルチャージャー|VOVA:30,000mAh

容量と重さのバランスがよく、普段使いにも防災用にも適したモデル。上記と同様、LEDライト搭載やクイックチャージ対応で幅広いシーンに活躍します。1台なら飛行機持ち込みOKなので、単身旅行者にもぴったり。ACコンセントには非対応なので、家電には使えない点に注意です。
バッテリー|NESTOUT:10,000mAh

過酷な環境でも使える仕様(防塵・防水・耐衝撃)が特徴のタフなモデル。アウトドアや災害現場で、壊れず役立てられる安心感があります。
過充電や温度検知などの6つの保護機能を搭載しており、保管や持ち運びも心配いらず。複数ポート搭載ですが、同時使用するとUSB-Cの急速充電が使えなくなるので要注意。とりあえず少しだけ動かしたいときは、1台のみで充電するのがおすすめです。
ソーラーパワーファン|APIX:10,000mAh

ソーラーパネル搭載型で、太陽光での充電もできる安心タイプ。防水性能に優れ、強力な風でまわりを冷やす扇風機も付いており、夏場や日差しがある環境でも活躍する1台です。
台風や大雪など、雲に覆われがちな天候のときは本体が充電できないため要注意。フル充電後、約10,000mAhでどれだけ機器が充電できるかを把握しておくと安心です。
ブロックタワーパワーステーション|BAREBONES:高電圧×約7,800mAh

ヴィンテージ風のデザインと機能性を兼ねそなえたモデルで、USB-C・USB-A・上部にワイヤレス充電ポートを備えており、最大5台のデバイスが同時に充電可能。中央のメーターに、バッテリーレベルや入力/出力の正味ワット数が表示され、どれだけ使っているかがひと目でわかります。
容量は中~やや低めなので、タブレットの充電は1〜2回のみ。重量があり持ち運びには不向きですが、デザイン性の高さを活かした「インテリア家電」としてなら、見た目と機能の両方で活躍します。
よくある質問(FAQ)
ポータブル電源は飛行機に持ち込める?
まず大前提として、ポータブル電源やモバイルバッテリーは預け入れ荷物には入れられません。必ず手荷物として機内に持ち込む必要があります。
飛行機への持ち込み可否は、ポータブル電源やモバイルバッテリーの「容量(Wh:ワットアワー)」が判断基準。これは電池のエネルギー量を示す単位で、以下のようなルールが一般的です。
一般的な持ち込み基準(IATA準拠)
| 容量(Wh) | 持ち込み可否 | 台数上限 |
| 100Wh以下 | 持ち込み可能 (申請不要) | 2個まで (航空会社によっては5個まで) |
| 100Wh超〜160Wh未満 | 航空会社の事前承認が必要 | 2個まで |
| 160Wh以上 | 原則持ち込み不可 | ✖️ |
また、製品本体に「Wh(ワットアワー)」の容量表示がない場合、持ち込みを断られることもあるので要注意。購入時や使用前に、必ずWhの表示があるかどうかを確認しておきましょう。
さらに、ポータブル充電器の持ち込みルールは航空会社によって細かく異なる場合があります。国内線・国際線問わず、搭乗予定の航空会社の規定を事前にチェックすることが大切です。
持ち込みできる製品は、以下の目安を参考にしてください。
- 10,000mAh(3.7V換算)→ 約37Wh
→ 容量が小さいため、申請不要でそのまま機内に持ち込みOK - 50,000mAh(3.7V換算)→ 約185Wh
→ 160Whを超えるため、原則持ち込みは不可。航空会社によっては完全にNG - 100,000mAh(3.7V換算)→ 約370Wh
→ 大容量すぎるため、持ち込みも預け入れもNG
ソーラーパネルだけで充電できる?
ポータブル充電器本体はソーラーパネルだけで充電できますが、天候や日照条件に大きく左右される点に要注意です。
- 晴天時(夏・快晴・直射日光)
→ 約60W〜100Wのソーラーパネルで10〜20時間以上かかることも
※日中フルで使っても、1日で満充電できるとは限りません - 曇りの日や冬季(太陽高度が低い、日照時間が短い)
→ 発電効率が大きく低下し、ほとんど充電できないことも - 雨天・室内・木陰など
→ ほぼ発電できず、実質的に充電不可
雲のない晴れでも、一般的な60W〜100W程度のパネルではフル充電に10〜20時間以上かかるので、効率は決して高くありません。
また、ソーラーパネルとポータブル充電器を接続するときは、ポートの形状や対応する電圧・電流が合っているかが重要。製品によっては専用のコネクタや変換アダプタが必要なので、事前に仕様を確認しておきましょう。
それでも、日中に少しずつでも充電できるのは停電時やアウトドアなど電源の確保が難しいシーンでは大きなメリット。ソーラーのみでの充電は「補助的な手段」と考え、コンセントや車載充電との併用が良いでしょう。
使用しないときの保管方法は?
ポータブル充電器は、使わない間でも少しずつ自然放電してバッテリー残量が減っていきます。長期間放置するとバッテリーの劣化や故障の原因になることも。以下のポイントを意識して、適切に保管しましょう。
| 保管のポイント | 内容 |
| 保管時の残量 | 約30〜50%の充電状態が理想 |
| 保管場所 | 高温多湿・直射日光を避け、風通しの良い涼しい場所 |
| NGな保管環境 | 車内や屋外倉庫など、夏場に高温になりやすい場所 |
| 定期的なチェック | 3〜6ヶ月に1回は残量確認と充電を行う |
| 説明書の確認 | 製品ごとの保管条件・充電間隔も必ずチェック |
保管前は「満充電」を、保管中は「空の状態での放置」を避けるのがポイント。長く使い続けるためにも、普段から保管とメンテナンスの意識を持つことが大切です。
いざという時に強い電源をアウトドアから選ぼう!
災害時の停電や、アウトドアでの電源確保に欠かせないポータブル充電器。ひとことで「充電器」と言っても、容量・出力・機能はさまざまで、使うシーンに合うモデルはそれぞれ違います。
防災グッズとして備えるなら、いざという時に迷わず使えるよう日常でも慣れておくことが大切。日々の暮らしや、アウトドアシーンでも役立てられるものを選べば、災害時の実践力につながります。
国内最大規模のアウトドアショップ「サンデーマウンテン」では、防災とアウトドアの両面から厳選した信頼性の高いポータブル充電器を多数取り扱い中!
初めての1台を選ぶ方も、2台目を検討中の方も、ぜひこの機会にチェックしてみてくださいね。
























コメント