大雪が降る前・降っている最中・降った後。それぞれのタイミングで「本当に役立つ備え」をしませんか?
毎年、冬の季節に予想される大雪。外の景色は一面銀世界でとても美しいですが、極寒になり、停電・断水・物流の停止などで「いつも通り暮らせないかも」という不安がつきまといます。
そこで、
「大雪にはどんな備えをすればいい?」
「暖かく、安全に過ごすには?」
と気になるあなたへ、大雪が予想されてから降ったあとまでの流れに沿って必要な備えをご紹介。どう行動すれば命と暮らしが守れるのかを、国内最大規模のアウトドアショップ「サンデーマウンテン」がわかりやすくお伝えします。
大雪の備えでは「災害が長引く前提で、家の防災力を底上げしておく」視点が大切。過去のトラブル事例や、大雪に負けない暮らしづくりのアイデアもチェックしながら、自信を持って冬を迎えましょう!
大雪に備えて家の防災力を高めておこう!

大雪は除雪が済むまで長引く大規模災害
大雪は、地震のように一瞬で終わる災害とは違い「降っている間+除雪が終わるまで」のあいだずっと生活に負担がかかる災害。気象庁も、大雪になると道路の通行止め・車両の滞留・鉄道の運休・停電・集落の孤立などが広い範囲で起きると説明しています。
大雪で起こりやすいのは、例えば次のような状況です。
- 道路が通れず、バスやトラックが止まって通勤・通学や物流がストップする
- 鉄道や高速道路が止まり、都市部でも「帰れない」「物が届かない」が続く
- 除雪車がすぐに来られず、住宅街や細い道は後回しになりやすい
- 電線や設備のトラブルで停電し、暖房や給湯器が使えなくなる
雪が降りやんでも、家の前の雪かき・車の掘り出し・屋根の雪下ろしなどで数日〜数週間レベルの負担に。豪雪になると、自治体の除雪も「幹線道路→生活道路→細い道」の順で進むので、自宅周りが最後まで残りやすく家の中に閉じこもる時間が長くなります。
※参照元:大雪について|気象庁(2025年11月時点)
大雪前・中・後の備えが数週間の命を守る
大雪の備えは「降る前にまとめて準備して終わり」じゃなく、前・中・後の3つのタイミングで考えるとスムーズ。特に、停電・断水・物流の停止という二次的な災害は、雪そのものが落ち着いた後にも生活を追い詰める原因として指摘されています。
- 大雪前:電気が止まっても使える防寒具を用意して、室温低下に備える
- 大雪の最中:不要不急の外出を控え、自治体や気象庁の情報をこまめにチェックする
- 大雪が過ぎたあと:安全第一に、自宅周辺の除雪をする
大雪前・中・後の備えをセットで考えておくと「数日しのぐ」じゃなく「数週間なんとか暮らせる」レベルの防災力に近づきます。
大雪に備えないと怖い理由

大雪のニュースを見るたびに「ちゃんと備えた方がいいんだろうな」と思っても、何がそんなに危ないのか、イメージしにくいですよね。大雪に備えていないと怖い理由は大きく分けて4つ。いずれも生活の土台に関わります。
- 室温が下がるから
- 物流が止まるから
- 外出できないから
- 雪道で車や人が滑るから
それぞれの具体例を見ながら、あなたの家では何を準備すればいいかをイメージしてみましょう!
室温が下がるから
大雪のときに一番こわいのは、寒さそのものよりも「停電で暖房器具が使えなくなる」こと。豪雪地帯で多いのが、送電線や設備が雪の重みで壊れて長時間の停電と断水が発生。エアコン・電気ストーブ・床暖房などほとんどの暖房器具が止まり、室温が急に下がってしまいます。
- 体温がうまく保てず、特に高齢者や乳幼児が体調を崩す
- 電気で動くトイレや給湯器が使えなくなり、生活が一気に不便になる
- キッチンがIHコンロだけだと、温かい食事や飲み物を作る手段がなくなる
こうしたリスクを減らすには、電気に頼らない暖房や防寒グッズの準備がポイント。大雪の備えというと「雪かき道具」が目立ちがちですが、家の中で安全に過ごすための防寒対策こそ命を守る土台だと考えておきましょう。
物流が止まるから
大雪になると、道路の通行止め・高速道路のチェーン規制・鉄道や航空機の運休が一気に増加。その結果「物流のストップ」が起きます。
- ドラッグストアの紙製品や日用品の入荷が遅れる
- コンビニやスーパーの棚からパン・牛乳・卵・冷凍食品が消える
- ネット通販の配送が止まり、欲しい物が「頼めば届く」とは言えなくなる
普段は「コンビニに行けばなんとかなる」「ネットですぐ買える」と思いがちですが、大雪のときはこの前提が崩れます。特に、共働きや一人暮らしの家庭では家にある食料のストックが数日分しかないことも多く、物流の停止がそのまま「食べ物がない」という状況につながりかねません。
外出できないから
大雪が降り続けると「今日はちょっと多いな」というレベルでは済みません。道路に雪が積もりすぎて車が動けなくなったり、バスや電車が運休したり歩道が埋もれて歩くスペースがなくなったり。そもそも外出自体が難しくなり、家の外の世界が一気に狭くなります。
- 病院や薬局に行けず、持病の薬の受け取りに支障が出る
- 通勤・通学ができず、生活リズムや収入にダメージが出る
- 高齢者や小さな子どもがいる家庭で、サポートを頼みにくくなる
このような状況でも何とか暮らしていくには「外に頼らなくても数日は家で過ごせる状態」を整えておくことがポイント。大雪の備えは、家の中の物だけじゃなく「動けない前提でどう暮らすか」というイメージも大切です。
雪道で車や人が滑るから
大雪のときに「怖い」と感じるシーンといえば、雪道でのスリップや転倒。雪や凍結した路面で、車はブレーキが利きにくくなり歩行中は滑って転倒。高齢者だけじゃなく、若い人でも骨折してしまうおそれがあります。
- 車:スリップによる追突事故、交差点で止まれない、立ち往生して車内で長時間過ごす
- 歩行者:横断歩道や踏み固められた歩道で転倒し、手首や腰を骨折する
- 自転車・バイク:走行自体が危険なコンディションになる
こうした事故を減らすには、まず「無理をして車や自転車を使わない」判断がとても大切です。そのうえで、どうしても移動が必要な場合は雪道専用の対策が欠かせません。家の中に意識が向きやすい大雪の備えですが、外で滑らない工夫もケガを防ぐうえで大切です。
公的機関で見る「大雪の発生事例」と本当に起きたトラブル
気象庁・消防庁・国土交通省などの資料には、ニュースではさらっとしか触れられない大雪の被害が数字や具体的な事例として残されています。実際に起きた「長時間停電」「大規模な車の立ち往生」「除雪作業中の事故」を知って、大雪の備えがなぜ大事なのかをリアルに感じてみてください。
長時間停電による暖房停止

内閣府や消防庁がまとめた雪害の資料を見ると、冬の大雪では広い範囲で停電が発生していることが分かります。令和6年冬の雪害では、北海道から四国まで複数の電力会社で最大1万戸超の停電が発生。積雪や強風による倒木で電線が切断されたり、送電設備が損傷したりしたケースが多く復旧まで長時間を要しました。
- 暖房が停止し、室温が急激に低下した
- 家中の照明が使えず暗闇での移動が困難になった
- スマホの充電ができず、情報収集や連絡が滞った
- 給湯器・エコキュートが停止し、お湯が出なくなった
- IHコンロや電子レンジなど電気調理機器が使えなくなった
停電は夜間や早朝に集中した地域もあり、「暖房が使えない状態での長時間待機」が問題に。寒さだけじゃなく生活インフラの停止が重なり、日常動作そのものが難しくなる場面が多くありました。特に、高齢者や小さな子どもがいる家庭では体温維持や食事準備が難しく、支援を待つ間に不安が大きくなったという報告もあります。
車の立ち往生(福井・新潟・北陸)

国土交通省・内閣府の雪害報告では、福井・新潟・北陸で大規模な立ち往生が繰り返し発生しています。2021年の福井県では、北陸自動車道で約1500台が大雪により立ち往生し解消まで長時間を要しました。さらに2018年にも、福井県の国道8号で1500台以上が動けなくなる深刻な交通障害が発生し自衛隊が派遣された記録があります。
また、2022年(令和4年)新潟県・関越道では2000台以上が動けなくなり、ドライバーが車内で長時間待機を余儀なくされました。
- 車内暖房が止まり、低体温状態に陥った
- 情報収集が困難になり、不安が増大した
- トイレに行けず、脱水や体調悪化が生じた
- 食料・水が不足し、動けないまま夜を越した
- ガソリンが減り、エンジン停止で車外に出られない
車内に長時間とどまることで体温管理や水分補給が難しくなり、体調悪化につながることがあります。さらに、雪の影響で救助や除雪が遅れやすく、不安が高まり危険度が増す状況が続きました。
除雪作業中の事故(転落・心臓負担・除雪機事故)

消防庁や警察庁の雪害データによると、毎年、除雪中の事故が全国で多数発生。特に、屋根からの転落事故は年間100件以上確認されており高齢者の割合が高いとされています。
また、除雪作業による急激な心臓への負担からの急病(心筋梗塞・心不全など)も冬季に増加。除雪機(ロータリー除雪機)の巻き込み事故も毎年発生しており、手を負傷する重大事故が報告されています。
- 凍った地面や屋根で滑り、骨折
- 雪庇(せっぴ)崩落による屋根からの転落
- ひとり作業中に救助を呼べず、発見が遅れた
- 重い雪を無理に持ち上げたことによる急性心疾患
- 除雪機に詰まった雪を素手で取ろうとして巻き込まれた
除雪作業で起きる事故は、天候や雪質だけじゃなく「無理をする」「ひとりで作業する」といった状況が重なることで深刻化するケースが多いとされています。雪国の自治体も毎年注意喚起をしていますが、転落・急病・巻き込みといった事故は今も後を絶ちません。特に、高齢者の事故が多く周囲の見守りや声かけが欠かせません。
※参照元:雪害では、どのような災害が起こるのか|首相官邸(2025年11月時点)
大雪が予想されたときの事前の備え

天気予報で「大雪」「警報級の降雪」と聞いたら、そのタイミングがいちばんの準備チャンス!大雪の前にやっておきたい事前の備えを以下の4つに分けて進めておきましょう。
- 家の中(備蓄・暖房・照明)
- 水道・給湯器・室外機の凍結対策
- 外出前にやっておくこと(連絡・服装)
- 車の冬支度(タイヤ・チェーン・車内防災)
どれも「これだけはチェックしておくと安心」という内容ばかりなので、チェックリスト感覚で見てもらえればOKです。
家の中(備蓄・暖房・照明)
大雪で移動が難しくなると「家の中でどれだけ快適に過ごせるか」がポイントに。まずは備蓄・暖房・照明の3点セットを見直しておきましょう。
- 食料:レトルト・缶詰・カップ麺・フリーズドライなど、3日〜1週間分
- 飲料水:1人1日3リットル × 数日分(飲む+調理+最低限の生活用)
- 日用品:電池、ティッシュ・トイレットペーパー、常備薬、生理用品など
次に、停電した場合をイメージして暖房と照明もチェックします。エアコンや電気ストーブだけに頼っていると、停電した瞬間に一気に寒くなるので電気以外で使える防寒アイテムがあると安心です。
- 石油ストーブやカセットガスストーブ(換気に注意)
- 冬用寝袋、ダウンブランケット、毛布を人数分+α
- 断熱マットやアルミシートで床からの冷えを減らす
- LEDランタン(電池式・充電式)
- モバイルバッテリーでスマホ充電を確保
- ヘッドライトや小型ライト(停電時のトイレ・階段用)
大雪の備えは、難しいテクニックよりも家の中で過ごす時間を少しでも快適にする工夫が大切。アウトドア用品をうまく使えば「寒くて何もできない部屋」が「ちょっとしたキャンプサイト」のように変わります。
水道・給湯器・室外機の凍結対策
大雪とセットで気をつけたいのが「凍結」です。気温が氷点下まで下がる地域では、水道管・給湯器・エアコンの室外機が凍ってしまい、水が出なくなったり故障につながったりするケースがあります。多くの自治体や水道局も、冬前から凍結防止を呼びかけています。
まずは、水道まわりの弱点を知っておきましょう。
- 屋外にむき出しの蛇口や水道管
- 北側や風が当たりやすい場所の配管
- アパートなどで外廊下にある給湯器やメーターボックス
凍結対策としては、次のような工夫が有効です。
- 給湯器の取扱説明書にある「凍結予防運転」を設定する
- 保温材(市販のパイプカバーやタオル)で水道管をくるむ
- 冷え込みが強い夜は、細く水を出し続けて配管内の水を動かす
エアコンの室外機については、雪で吸気口や吹き出し口がふさがれると正常に動かなくなります。あらかじめ室外機の周りを片づけておき、必要なら簡易的なカバーや囲いで雪をよける工夫を(ただし通気性は確保が大切です)。凍結対策は地味ですが「大雪なのに水もお湯も出ない」という状況を避けるための大事なひと手間です。
外出前にやっておくこと(予定確認・連絡・服装)
大雪の予報が出ている日にどうしても外出が必要なときは「外に出る前の準備」をしておくと安心して動けるように。まず意識したいのは、予定確認・連絡・服装の3つです。
- 学校や会社が休みにならないか、事前に連絡網や公式サイトを確認する
- 遅延やキャンセルの可能性を考えて、時間に余裕を持ったスケジュールにする
- 電車・バスの運行情報や、高速道路・主要道路の通行止め情報をチェックする
- アウターは防水・防風性のあるもの(レインジャケットやスノーウェアなど)
- インナーは汗冷えを防ぐ速乾素材を選び、重ね着で体温調整しやすくする
- 帽子・手袋・ネックウォーマーで頭や首まわりの熱を逃がさない
- 足元は滑りにくいソールの防水ブーツやスノーシューズ
大雪の日の外出は、ちょっとした冬山に行くくらいの準備がちょうどいいイメージ。特に気をつけたいのが「靴」で、スニーカーや革靴で雪道に出ると驚くほど滑ってかなり危険。アウトドア用のトレッキングシューズやスノーブーツなら、防水性とグリップ力が高いものが多いので転倒防止に役立ちます。
また、スマホのモバイルバッテリーや小さなライトをバッグに入れておくと、公共交通機関のトラブルや停電にも対応しやすくなります。
車の冬支度(タイヤ・チェーン・車内防災)
大雪になると、急激に高まるのが「車の運転」による事故のリスク。国土交通省も、冬の道路ではスタッドレスタイヤやチェーンの装着、速度を落とした運転などを強くすすめています。このような危険を避けるため「安全に走るため」と「止まってしまったとき」の両方を意識しながら、車を冬仕様に整えましょう。
- スタッドレスタイヤに交換し、溝の深さや製造年をチェックする
- チェーンを用意し、事前に一度は装着の練習をしておく
- ワイパーを冬用にして、ガラスの凍結対策もしておく
- ウォッシャー液を凍結しにくいタイプに入れ替える
- ブランケットや寝袋(人数分+予備)
- 使い捨てカイロ、防寒グローブ、帽子
- 飲料水と長持ちするお菓子や栄養補助食品
- モバイルバッテリーやシガーソケット対応の充電器
- 折りたたみスコップ、牽引ロープ、ブースターケーブル
車の冬支度は、タイヤだけじゃなく「小さな避難場所に変える準備」もしておくと、いざという時にとても安心。特に、大雪の立ち往生は、「自分は大丈夫」と思っていても巻き込まれるおそれがあります。
大雪の備えに役立つアウトドア用品8選
ここまで見てきた大雪のリスクに対して「具体的に何をそろえればいいの?」という答えになってくるのがアウトドア用品!電気・ガス・水道のない環境でどれだけ快適に過ごせるかを考え抜かれたもので、停電・断水・物流停止・雪かきなど冬のトラブルにそのまま応用しやすく、防災グッズとしてとても優秀です。

国内最大規模のアウトドアショップ「サンデーマウンテン」でも、大雪の備えに役立つアイテムを豊富にとりそろえてました。いずれも信頼できるブランドの正規品!そのうち、代表して8つお届けします。ぜひ検討してくださいね。
防寒対策
大雪で怖いのは、外の寒さというより「家の中の室温が下がる」こと。停電でエアコンや電気ストーブが使えない状況をイメージして、防寒対策になるアウトドア用品をそろえておきましょう。

- 室内でも使えるほどの高保温力
- 停電時に夜を越える屋内用防寒ギアとして最適
- 断熱マットと併用すると体感温度が大幅にアップ
寝袋は、もともと屋外で寝るための防寒ギアなので、毛布とは比べものにならないほどあたたかいのが特徴。特に「冬用」や「3シーズン用」と呼ばれるタイプなら、停電して暖房が使えない夜でも家族全員が同じ部屋で過ごすことで暖かさが保ちやすくなります。床からの冷気が強い家では、断熱マットを敷くと冷えの伝わり方が大きく変わり、快適さがぐっと増します。

- コンロ用のカセットガス缶で動く電源不要の暖房
- 停電時のバックアップ暖房としてかなり頼もしい
- 短時間利用と換気をセットで管理すると安全性が高い
カセットガスストーブは電気を使わずに暖がとれるので、大雪での停電に備える家庭から大人気。ガス缶だけで使える手軽さが魅力ですが、燃焼機器なので換気の徹底と長時間の連続使用を避けることが絶対です。寝袋と組み合わせれば「電気が使えない冬の夜をしのぐための防寒セット」としてかなり心強い備えになります。
暗闇対策
大雪で停電すると「暖房」と同じくらい困るのが明かりがないこと。夜間に真っ暗になると、室内の移動が不安になり転倒やケガのリスクも高まります。懐中電灯だけに頼らず、手放しで使えるライトや長時間つけっぱなしにできるランタンを備えておくと安心です。

- 部屋全体をふんわり照らせる置き型ライト
- 停電中でも長時間点灯しやすい省電力タイプ
- テーブル・床・棚などどこでも置きやすいデザイン
LEDランタンは、懐中電灯と違って部屋全体を均一に照らせるのが大きなメリット。停電時にダイニングテーブルやリビングの床へ置いておけば、家族みんなで一か所に集まって過ごしやすくなります。アウトドア用のランタンは省電力設計のものが多く、弱モードなら一晩〜数日レベルで点灯できるモデルもあり大雪で復旧が長引いたときの心強い味方になります。

- スマホ充電とライトの2役をこなす防災向きアイテム
- 停電時の連絡手段と足元ライトが一度に確保できる
- コンパクトで枕元やポケットにも入れやすい
ライト付きモバイルバッテリーは、「スマホの電池切れ」と「暗闇」の不安をまとめて減らせる便利なアイテム。枕元に1つ置いておけば、夜中の停電でもすぐに手に取れてそのまま懐中電灯代わりに使えます。大雪の時期は普段から充電しておき、自宅用・車内用と分けて持っておくと安心です。
物流停止対策
大雪で道路や高速道路が止まると、コンビニやスーパーに商品が届かない物流停止状態に。予想以上に早く棚が空になるので、食料や水の少し多めの備蓄が大切です。加えて「水や食材をどう扱うか」という意識も持っておきましょう。

- 水道トラブルや断水時に身近な水を飲料水レベルへ近づける
- 川・雨水・浴槽の水など、いざという時に水源が作れる
- コンパクトで保管しやすく、防災バッグに入れやすい
携帯浄水器は、本来は登山やキャンプで自然の水を飲用に近づけるためのギアですが、大雪による断水や水質トラブルのときも大活躍。飲料水のペットボトル備蓄があっても長引くと不安になりますが、携帯浄水器があれば「最悪の場合、近くの水を使ってしのげる」という安心につながります。普段はアウトドアで使い、大雪シーズンは自宅の防災棚にスタンバイさせておくとGOODです。

- 外気温の影響から中身を守る断熱構造のボックス
- 食品・飲料・薬など「温度変化に弱いもの」の一時保管に便利
- 冷たいものだけじゃなく、冷えすぎ・凍りすぎを防ぐ用途にも使える
保温ボックス(クーラーボックス)は「冷たいものを保冷する夏アイテム」のイメージが強いですが、実際は外気温から中身を守る断熱容器です。
大雪で室温が急に下がると、飲み物・食品・調味料はもちろん薬まで冷えすぎたり凍ったりするおそれがあります。そんなとき、保温ボックスにまとめて入れておくと中の温度がゆっくり変化するので凍結や品質低下の予防に。普段はキャンプやレジャーで使い、いざという時は防災グッズとして「温度変化から中身を守る箱」として活躍します。
除雪アイテム
大雪のときは雪かきや雪下ろしなどの除雪作業が必要ですが、ここで無理をすると転倒・ケガ・疲労などのトラブルに。除雪そのものを軽くするスコップやスノーダンプの準備はもちろん、身体を守るための装備としてアウトドア用品を取り入れておくと安全性と作業効率が上がります。

- 作業中の濡れ・冷たさから手を守る
- 雪や水を通しにくく、手先の冷えを軽減
- スコップやスノーダンプをしっかり握れるグリップ付きモデルも多い
除雪は素手や薄手の手袋で続けると、一気に手や指先が冷えて感覚がなくなるのでかなりのストレス。アウトドア用の防水手袋なら、雪や水をはじきながら手の保温もしてくれるので長時間の作業でも負担が減ります。スコップやスノーダンプの柄をしっかり握れるグリップ性の高いタイプを選ぶと、滑りにくく安全性が上がりますよ。

- 頭に装着するライトで「両手が空いた状態」で作業できる
- 早朝や夕方の薄暗い時間帯でも除雪しやすい
- 停電時の屋外作業や車周りの確認にも活躍
ヘッドライトは、両手を完全にフリーにしたまま足元や作業場所が照らせるので雪かきや雪下ろしと相性が抜群。天気が不安定な日は日中でも急に雲がかかり暗くなるケースが多いので、ヘッドライトがあれば安全に作業を終えやすくなります。停電で、外灯が消えたときも大活躍。車の周りや屋根の状態が確認しやすくなります。

- 濡れにくい素材としっかりしたソールで足元を守る
- 凹凸のある靴底で、雪道やぬかるみでも滑りにくい
- 除雪だけじゃなく、冬の外出や防災全般に使いまわせる
トレッキングシューズは、山道や悪路を歩くことを前提に作られているので雪道やシャーベット状の路面でもグリップ力を発揮しやすいのが魅力。防水性の高いモデルなら、除雪中に雪をかぶっても中まで染みにくく足先が冷えにくくなります。大雪の日の買い物や通勤にも使えるので「冬の一足」として持っておくと防災と日常の両方で役立ちます。
大雪が降っている最中の正しい備え

大雪が実際に降り始めたら「どれだけ備えていたか」よりも「今どう動くか」が重要に!
- 外出は最小限に
- 除雪は安全第一で
- 情報は公的機関から
これらを意識しながら、あなたと家族の身を守る行動につなげていきましょう!
外出は最小限に
大雪の最中は「出なくていい用事は出ない」が基本ルール。気象庁や自治体も、大雪警報が出ているときは不要不急の外出を控えるよう繰り返し呼びかけています。外に出るほど、転倒・車のスリップ・立ち往生に巻き込まれるおそれが高くなるからです。
とはいえ、仕事や通院などどうしても動かないといけない場面も。そのときは、次のようなことを意識しておきましょう。
- モバイルバッテリー・小型ライト・カイロをカバンに入れておく
- 移動時間に余裕を持たせて「急いで走る」「ギリギリで出る」状況を避ける
- 電車・バス・道路の情報を確認し、徒歩や在宅勤務に切り替えられないか検討する
- 防水ジャケット・防寒インナー・滑りにくい靴など、冬のアウトドアに近い服装で出る
外出するか迷ったら「自分の運転技術」じゃなく「道路状況」を基準に判断するのがおすすめ。徒歩なら、トレッキングシューズやスノーブーツのような防水性とグリップ力の高い靴に変えるだけでも、大雪の外出リスクがかなり下げられます。
除雪は安全第一で
雪がどんどん積もってくると「今のうちに雪かきしておかないと…」と焦ってしまいます。でも、大雪が降っている最中の除雪はケガや事故のリスクが高め。特に、屋根の雪下ろしや車道ぎわでの作業は要注意です。
- 屋根の雪下ろしは、できるかぎり業者に任せるか、少なくとも2人以上で行く
- 「高いところ」「軒下の真下」「車が通る道路ぎわ」は無理に作業しない
- はしごは必ず固定し、ヘルメットと滑りにくい靴を身につける
- 20〜30分作業したら、必ず一度休憩+水分補給をはさむ
除雪は冬場でも意外と汗をかきやすく、気づかないうちに脱水気味になることも。こまめに水分補給をして、体調不良を防ぎましょう。「一気にやろうとしない」「危険な場所には近づかない」という2点を意識するだけでも、大雪の除雪トラブルがかなり減らせます。
情報は公的機関から
大雪が降っている最中は、SNSやクチコミでいろいろな情報が飛び交いますが、正しい情報は公的機関を軸にするのがベスト。気象庁の防災気象情報・自治体の防災アカウント(X)・国土交通省の道路情報・鉄道会社やバス会社の公式サイトなどは、更新の頻度が早く信頼性も高いです。
- 気象庁の「大雪警報」「大雪に関する気象情報」
- 電力会社・水道局の停電情報・断水情報ページ
- 国土交通省の道路情報サイト、高速道路会社の通行止め情報
- 住んでいる自治体の公式サイトや防災アプリの「避難情報」「除雪情報」
スマホでこれらを確認しやすくしておくためにも、モバイルバッテリーはほぼ必須アイテム。LEDランタンやヘッドライトがあれば、停電中でも手元を照らしながら情報がチェックできます。大雪の備えで大事なのは、「不安になる情報」よりも「動くための情報」を優先すること。冷静に、あなたの地域に関係する状況をつかんでいきましょう。
大雪が降った後の正しい防災アクション

大雪は雪がやんでからも油断できません。停電が長引いたり、断水や凍結で水が使えなくなったり。建物や車に積もった雪が思わぬトラブルの原因になるおそれもあります。
- 停電
- 断水・凍結
- 建物や車への積雪
安全に近づくために、これらが起こったときの具体的な行動を知っておきましょう!
停電
大雪のあと、送電線のトラブルや設備の故障で停電が続くケースがあります。雪がやんで明るくなっても、電気が戻らないあいだは「いつ復旧するかわからない時間をどう過ごすか」が大切。以下の3点を意識して、家の中で安心して待てる環境を整えていきましょう。
- 体を冷やさない
- 食べ物と飲み物をムダにしない
- スマホやライトの電源を節約する
防寒対策は、家族で一部屋に集まり、寝袋・毛布・ダウンブランケットを重ねて「人が集まることで部屋ごとあたためる」イメージで過ごすのが安心。床からの冷えが強い部屋では、アウトドア用の断熱マットやアルミシートを足元に敷くと体感温度がぐっと上がります。
食べ物は、冷蔵庫の開け閉めを減らしつつ、常温で保存できるパン・レトルト・缶詰など温度変化に強いものから先に消費すると効率的。冷蔵品は開け閉めを控えて温度をキープ。冷凍食品は保温ボックスや発泡スチロール箱へ移し、外の冷えを利用した簡易冷凍庫で保管できます。
照明やスマホは、LEDランタンやヘッドライトをメインにして、スマホの画面輝度を落とす、こまめに機内モードを使うなどしてバッテリーを温存。モバイルバッテリーは「いざというときの生命線」なので、ゲームや動画視聴じゃなく、連絡や情報収集に優先して使うイメージを持っておきましょう。
断水・凍結
大雪のあと特に困りやすいのが、断水や水道管の凍結。水道管の破裂や浄水場の不具合で一時的に水が止まることもあれば、家の外にある配管だけが凍って水が出なくなる場合もあります。
蛇口をひねっても水が出ない状況は、寒さが厳しい冬ほどストレスが大きく、生活が一気に不自由に。水が確保できるアイテムを備えて、数日をなんとかしのげる「安心」につなげましょう。
- 近所一帯で水が出ていないのか、自宅だけ出ていないのか
- 外の水道管やメーターボックスが凍っていないか
- 給湯器まわりに雪が積もっていないか
地域全体の断水なら、市区町村のサイトや防災メールで給水場所が案内されることが多いので容器を持参して受け取りに行きます。このとき、アウトドア用の頑丈で持ち運びやすいウォータータンクがあれば便利。また、携帯浄水器があれば、非常用給水や風呂水が飲料水レベルまで近づけられます。
自宅まわりが凍結したときは、むやみに熱湯をかけると水道管が破裂する危険があるので要注意。タオルを巻いてぬるま湯を少しずつかける、凍結防止ヒーターのスイッチを入れるなど、自治体やメーカーが案内している方法に沿って少しずつ溶かしていきます。
建物や車への積雪
大雪がやんだあと、見た目は真っ白でキレイ!でも、建物や車に積もった雪はさまざまなトラブルのもとになります。屋根やカーポートに雪の重さがかかり続けると破損や変形のリスクが高まり、軒先や看板からの落雪は人に直撃すると大ケガに。車はルーフに大量の雪を乗せたまま走ると、ブレーキ時にフロントガラスへ滑り落ちて視界をふさぎます。
大雪のあとこそ、建物と車をじっくりチェックする時間をとって思わぬ事故を減らしましょう。
- 屋根・カーポート・ベランダに、分厚い雪が積もっていないか
- 軒先や看板下など、落雪しやすい場所を通り道にしていないか
- 車の屋根、ボンネット、ワイパー周りに雪や氷が残っていないか
屋根の雪下ろしは、少なくとも2人以上でヘルメット・命綱を使って慎重にやるか、無理せず専門業者に依頼を。カーポートの柱や屋根材に大きなひびや曲がりが見られるときは、下に車を停めないようにしておくと安心です。
車の除雪は、まず屋根の雪を下ろし、フロント・リアガラス、ミラー、ライト類の雪を落とします。先にエンジンをかけて車内を温めておきたいところですが、排気ガスによる一酸化中毒のおそれがあるので除雪のあとが安全。ここで、アウトドア用の防水手袋や防水ウェアなどがあれば長時間の作業でも体が冷えにくくなります。
外出時は雪道の危険に備えよう!

大雪の日は、本当は家の中で静かに過ごすのがいちばん安全。でも、仕事・学校・通院などどうしても外出しなければならない場面もありますよね。
そんなあなたに、雪国の福井で暮らす筆者が「徒歩」「雪道運転」のコツをお伝えします。
徒歩:滑りにくい歩き方とグッズで転倒防止
転んでケガをしないように、まずは雪道の歩き方を知っておきましょう。
雪道や凍結した路面では、普段と同じ歩き方や靴のままだと転倒リスクが一気に高くなります。特に、横断歩道の白線やお店の出入り口。雪が踏み固められた「アイスバーン」状態のアスファルトの上はとてもすべりやすい状態なので要注意です。
- 歩幅を小さくして、ちょこちょこ歩くイメージにする
- かかとから着地せず、足裏全体でそっと地面にのせる
- 上半身を少し前かがみにして、重心を前にキープする
- 手はポケットに入れず、軽く広げてバランスを取りやすくする
スピードは遅いですが、いわゆる「ペンギン歩き」で足を動かすと安全。特に、階段や坂道では靴底のどこに体重が乗っているかを意識して、一歩ずつゆっくり進むくらいがちょうどいいです。
身につけるグッズは、スニーカーや革靴よりも溝が深くグリップ力の高い靴がおすすめ。アウトドア用のトレッキングシューズやスノーブーツは、防水性とすべりにくいソールがセットになっているので雪道と相性抜群です。
車:雪道ならではの運転方法で事故防止
どうしても車を使わないといけないときに備えて、雪道ならではの運転方法を知っておきましょう。
大切なのは「タイヤを替えたから大丈夫」じゃなく「どんな走り方なら安全か」という考え方。スタッドレスタイヤやチェーンを装着していても、スピードの出しすぎや急な操作があれば簡単にスリップします。
- 下り坂やカーブの手前は、いつもより余裕をもって減速する
- 交差点やすれ違いのときは、譲り合う精神を強める
- 急ブレーキ・急発進・急ハンドルを避ける
- 車間距離を普段の2〜3倍あける
オートマ車なら「2速発進」や「スノーモード」を使って、タイヤが空転しにくい状態にしておくのも有効。ブレーキは一気に踏み込むのではなく、エンジンブレーキ(シフトダウンで速度を落とす方法)をうまく使いながら、じわっと減速するイメージを持つと安定します。
装備については、スタッドレスタイヤはもちろん金属チェーンまたは非金属チェーンをトランクに積んでおくと安心。ほかにも、スコップ・解氷スプレー・牽引ロープ・モバイルバッテリーなどをひとまとめにして「車内防災セット」として常備しておくと、スタック(雪にはまって動けない状態)したときにも対応しやすくなります。
雪下ろしや雪かきは安全に疲労をためない!
大雪のあと「早くやらないと車が出せない」「玄関までの道を作らなきゃ」と、つい気合で雪下ろしや雪かきをしてしまいがち。でも、除雪はかなりハードな全身運動で、転倒・ケガ・腰痛・心臓への負担などの危険があります。
ここでも、雪国の福井で暮らす筆者が、毎年やっている安全な除雪方法をお伝えします!
冬のアウトドアに近い服装をする

雪下ろしや雪かきは「冬の低山ハイク」くらいの運動量があるイメージ。普段着のまま作業すると、汗冷えや転倒などのトラブルにつながりやすいので、冬のアウトドアに近い服装に寄せるのがおすすめです。
- 重ね着(レイヤリング)で体温調整しやすくする
- 防水・防風性のアウターで雪と風をさえぎる
- 足元と手元を「防水+グリップ重視」にする
インナーは、綿よりも速乾性のある化学繊維やウール系のシャツを使うと汗をかいてもベタつきにくいので快適。ミドルレイヤーとしてフリースや中綿入りのジャケットを重ね、その上に防水性の高いレインウェアやスノーウェアを着ると、雪が当たっても服の中まで染みにくくなります。
足元は、滑りにくいソールのトレッキングシューズやスノーブーツが安心。長靴でも、溝が浅いものやソールが硬いものは意外と滑りやすいので気をつけてください。
手元は、防水手袋+薄手の手袋の二重にすると作業中の細かい操作がしやすく、冷え対策に。ニット帽やネックウォーマーで頭や首をあたためれば、全身の冷えがぐっと抑えやすくなります。
除雪アイテムを正しく使う

雪かきは、無理にスコップ1本でがんばるよりも雪質や場所に合わせて道具を使い分けるのがベスト。同じ雪の量でも、除雪アイテムが自分に合っているだけで、体力の消耗が少なく作業時間が短くできます。
- スコップ:固まった雪・狭い場所・段差の多いところ
- ほうきやスノーブラシ:新雪・車の上・玄関前の細かいところ
- スノーダンプ(ママさんダンプ):広い平面・同じ方向に雪を押し出せる場所
スコップは、固い雪や氷を崩すなら金属製、新雪を触るなら軽量のプラスチック製やアルミ製が向いています。雪かきをするときは「すくって持ち上げる」じゃなく「すくって前に押し出す」をメインにするのが腰を痛めないコツ。膝を軽く曲げて、脚の力で持ち上げるイメージを意識してください。
スノーダンプは、一度にたくさんの雪を運べる便利アイテムですが、雪を載せすぎると逆に重くなります。自分が楽に押せる量にとどめて、こまめに往復する方が疲れにくいです。
車の周りや階段など、細かい部分はスノーブラシやほうきで仕上げると効率的。アウトドア用品のヘッドライトを装着すると、早朝や夕方の薄暗い時間帯でも足元や手元をしっかり照らしながら安全に作業できます。
作業時間を短くする

雪下ろしや雪かきはマラソンと同じで「ペース配分」と「休憩」が大切。除雪で一番やりがちな「一気に終わらせようとして頑張りすぎる」ことを避けましょう。特に、湿って重い雪のときは30分だけでかなりのエネルギーを消耗します。高齢者はもちろん、若い人でも腰痛・筋肉痛・疲労からの体調不良につながるかもしれません。
- 作業時間を1回20〜30分程度に区切り、そのたびに5〜10分休む
- 大雪のピーク前後に、短時間ずつ数回にわけて雪を減らしておく
- 「今日はここまで」とラインを決めて、完璧を目指しすぎない
- 一人で抱え込まず、家族や近所と協力してエリアを分担する
休憩中は、温かい飲み物で水分補給をしながら手足のストレッチをして筋肉をほぐすと疲れがたまりにくいです。アウトドア用の保温ボトルにホットドリンクを入れておけば、外でもすぐにひと息つけますよ。
また「自力ではどうしても大変そうだな」と感じたら、早めに自治体の除雪支援や民間の除雪サービスを調べておくのも立派な防災。大雪の備えとして、体力と時間を守る意識を持っておくと「雪との付き合い方」がかなり楽になります。
実際に雪国の家庭がやっている備えは?

雪国の人たちが大雪に対してどのように備えているか、マネしやすいポイントをまとめてみました!大きなインテリアの設置やリフォームなど、ちょっと大がかりなものもありますがぜひ検討してくださいね。
断熱性の強化
雪国の家づくりで最初に意識されるのが、断熱性と気密性。高断熱・高気密の住宅は、少ない暖房で室内をあたたかく保ちやすく、ヒートショック(急激な温度差で血圧が乱れる現象)のリスク減にもつながるとされています。 新築レベルの大改修までは難しくても、雪国の家庭はできる範囲で次のような工夫を重ねています。
- 窓:内窓(二重サッシ)やカーテンボックスを付けて、冷気と結露を減らす
- すきま風:ドアや窓まわりにすきまテープを貼り、冷気の侵入を減らす
- 床・壁:ラグ、カーペット、厚手のカーテンで冷えやすい面をおおう
- 部屋:暖房を使う部屋をしぼり、家族で一部屋に集まる
国土交通省の調査では、居間や脱衣所の平均室温が18℃未満の住宅が多く確認されており、断熱性能の強化が重要とされています。雪国の家庭では、こうした情報もふまえながら大雪への備えを強化。いきなり全部を変えるのではなく、窓・ドアまわりから少しずつ強くしていくケースが多く見られています
※参照元:省エネで健康・快適な住まいづくりを!|国土交通省(2025年11月時点)
除雪のルーティン化
雪国では、除雪を特別な作業じゃなく冬の日課のひとつとして組み込んでいる家庭が多数。豪雪地帯の自治体や地域のガイドブックでも「一気に除雪を片づける」のではなく「少しずつ・みんなで・決まったタイミングで」というスタイルがよく紹介されています。
- 朝:出勤や通学前に玄関と車のまわりだけサッと除雪
- 日中:積雪が増えたら家族やご近所と協力して道を広げる
- 夜:翌朝のために玄関前・駐車スペースなどを軽く整えておく
この「こまめに、分割して、危険な作業は避ける」という考え方は、大雪の備えとしてかなり効率的。屋根の雪下ろしなどリスクが高い作業は、自治体が紹介している克雪住宅や融雪設備、専門業者の活用などで負担を減らす方向にシフトしています。
また、地域によっては「ここは高齢者宅だから、若い世代が優先して除雪する」「この路地はこの班が担当する」などのルールやマップをつくり、無理なく続けられる体制にしている例もあります。 家庭でも、誰が・いつ・どこまで除雪するかを決めておくと「気づいた人が全部やる」状態から卒業しやすくなり、疲れやケガの防止につながります。
※参照元:地域除雪活動☆実践ガイドブック|国土交通省(2025年11月時点)
雪囲いや風除室の設置
雪国ならではの工夫としてよく挙げられるのが「雪囲い」と「風除室(玄関フード)」です。歴史的には、雪囲いは冬のあいだ家や庭木を板やわらで囲って雪や風から守るもので、そこから発展して、玄関前にアルミ製の囲いを取り付けた「玄関フード」「風除室」が広く使われるようになりました。
- 玄関ドアに直接雪や風が当たらないようにする
- ドア前の雪の吹きだまりを減らし、出入りを楽にする
- 外気と室内のあいだにワンクッションの空間をつくり、冷気の流入を抑える
北海道や東北などの寒冷地では「玄関ドアを開けたら、まず風除室に出る」というスタイルの住宅が多く見られます。理由は、玄関フードを設けることで室内の暖房効率が上がりやすくなるため。玄関まわりに自転車・除雪道具・アウトドア用品などを一時的に置くスペースとしても活用できます。
大がかりな工事が難しい場合、簡易的な風よけパネルやビニールの簡易風除室を設置して「外と室内のあいだに空間をはさむ」だけでも、体感温度がかなり変わります。
暮らしを守る冬の備え力を「サンデーマウンテン」で整えよう
大雪は「予報が出たとき」「降っている最中」「降ったあと」で求められる行動がまったく変わり、家の中でも外でもトラブルが起きやすくなる災害。暖房が止まって室温が急に下がることもあれば、雪道で転んだり車が動けなくなったり。除雪作業でケガをするケースも実際に起きています。
だからこそ、家の寒さ対策・明かりの確保・水や食料の準備・車の冬支度など、いざというときに「慌てず動ける状態」を整えておくことがとても大切!
国内最大規模のアウトドアショップ「サンデーマウンテン」では、冬用寝袋・LEDランタン・防水手袋・携帯浄水器・保温ボックス・カセットガスストーブなど、アウトドア品質の「冬に強い」アイテムがそろっています。どれも災害時の信頼性が高く、日常の暮らしでも活用できるのでムダなく備えを続けられますよ。
「もし停電が長引いたら?」「雪で家から出られなくなったら?」そんな不安を少しでも軽くするために、今できるところから備えを整えてみませんか。アウトドア用品は、冬の防災力を底上げしてくれる強い味方です!

























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