あなたの家のすぐそばにも、土砂災害の危険がひそんでいるかもしれません。いざという時に命を守るには、土砂災害対策を「知っておく」だけじゃなく「実践する」ことが何より大切!特に最近は、台風や豪雨による土砂災害が全国で相次ぎ、これまで安全だと思われていた地域でも被害が発生しています。
ここでは、
「どんな対策をすればいい?」
と気になるあなたへ、土砂災害が起きても慌てないよう、前兆のサインや避難するかどうかの判断基準、家庭でできる対策をわかりやすくご紹介!今あなたのいる場所に、どんな危険があるのかを確認できる方法もお届けします。
国内最大規模のアウトドアショップ「サンデーマウンテン」が厳選した、土砂災害対策に役立つアウトドア用品もチェックしながら、あなたと大切な人の身を守る行動を始めてみませんか?
土砂災害は対策した人だけ守れるものがある!

土砂災害とは破壊力の大きな災害のこと
土砂災害は、発生してからわずか数十秒で命を奪うこともあるとても危険な災害。大雨や地震などの影響で、山や斜面の土や石が一気に崩れ落ちる現象です。山が多く、住宅地が斜面の近くにあることも多い日本では、どこに住んでいても他人事ではありません。
土砂災害には、主に次の3つのタイプがあります。
| 種類 | 特徴 | 危険な場所 |
|---|---|---|
| 土石流 | 水を含んだ大量の土砂や岩が一気に流れ落ちる | 谷沿い・川の近く |
| がけ崩れ | 急斜面の一部が突然崩れ落ちる | がけの下・斜面の近く |
| 地すべり | 地面が広い範囲でゆっくりずれ動く | ゆるやかな斜面・地盤が緩い場所 |
発生のスピードや規模は異なりますが、どれも人の力では止められません。土石流は時速40km以上の速さで流れ、車や家をあっという間に押し流してしまうことも。がけ崩れは、雨が降り続いた後に突然起きるケースが多く、斜面のひび割れや小石がパラパラと落ちるなどの前兆が見られます。
地すべりは地中の水分が原因となって長期間かけて動くので、一見気づきにくいのが特徴。どの土砂災害も、天気の変化や地形によってリスクが高まるので「自分の地域は安全」と思い込まず、日頃の情報収集が大切です。
主な対策一覧
土砂災害の備えは「今できること」と「災害が起きそうなときにやること」を両方押さえておくと安心!ざっと簡単にまとめてみました。
- 自宅周辺のハザードマップを確認する
→土砂災害警戒区域や危険箇所を確認。自治体のサイトや国土交通省の「重ねるハザードマップ」が便利。 - 避難場所・避難経路を家族で話し合う
→どこへ逃げるか、どうやって行くかを決めておくと、いざという時に戸惑いにくい。 - 非常持ち出し袋の準備と見直し
→ライトや保存食などの基本グッズに加え、防災アウトドア用品もあると避難生活での不便が減らせる。
- 土砂災害警戒情報や雨量データをチェック
→「キキクル(土砂災害警戒判定メッシュ情報)」や「レーダー雨量情報」をスマホで確認。 - 早めに安全な場所に避難する
→避難指示が出ていなくても、「危ないかも」と思った時点での自主避難が大事。 - 崩れそうな斜面や川には近づかない
→小さな変化(ぬかるみ、ヒビ、倒木、濁った水など)が前兆のサイン。
土砂災害は、日頃から「もしものときに自分はどう動くか」を具体的にイメージしておくことが重要。「まだ大丈夫」と思っているうちに命を奪うケースが多くあります。
土砂災害が起きる仕組みと前兆サイン

土砂災害は、実は前もって注意していれば気づける「サイン」がいくつもあります。発生の仕組みと代表的な兆候を詳しく見て、避難のタイミングを逃さないようにしましょう!
がけ崩れ・土石流・地すべりが主な原因
土砂災害は、大きく分けて「がけ崩れ」「土石流」「地すべり」の3種類。それぞれ発生条件や特徴は異なりますが、共通しているのは大量の雨や地震などによって地盤が緩み、重力によって斜面や土砂が一気に崩れ落ちることです。
| 災害の種類 | 発生のメカニズム | 特徴 |
|---|---|---|
| がけ崩れ | 急な斜面が雨で緩み 一気に崩れ落ちる | 短時間に発生 範囲は狭いが被害が集中 |
| 土石流 | 山間部に溜まった土砂や石が 大雨で一気に川を流れる | 非常に速く広範囲に被害が及ぶ |
| 地すべり | 地面全体がゆっくりと滑り落ちる | 長期間、じわじわ進行することも |
特に、山あいの地域や急斜面の近くは、がけ崩れや土石流が発生するリスクが高め。あなたが住んでいる場所も、地形に合った災害リスクを正しく知っておくことが大切です。
こんなサインに要注意
土砂災害が発生する前、周囲の自然にいつもと違う「変化」が現れます。これは「前兆現象」と呼ばれており、いち早く危険に気づく手がかりになります。
次のようなサインが見られたら、すぐにその場から離れる準備をしましょう。特に、地鳴りや山が鳴るような音が聞こえたら、すぐにその場を離れるべきタイミング。土石流やがけ崩れが始まる直前の危険信号とされています。
- 木や電柱が傾く
- がけや斜面から水が湧き出す
- 地面や塀にひび割れができる
- 小石がパラパラと落ちてくる
- 川が急に濁る、流木が増える
- 「パチパチ」「ミシミシ」といった異音が聞こえる
これらの前兆は、過去の災害でも多数報告されていますが見逃されやすいのも事実。「いつもと違う」と少しでも感じたら、それが命を守る行動のきっかけにつながります。
※参照元:土砂災害の前兆現象の例|国土交通省(2025年9月時点)
土砂災害の被害は全国どこでも受ける時代に

今までは「山の近くだけで起きるもの」「都市部にはない」と思われがちだった土砂災害。でも最近では、大雨がひどくなってきたことや、住宅地の広がり、地面の弱さなどが影響してどこに住んでいても被害にあうおそれがある身近な災害になっています。
発生件数は年間1,400件超え
国土交通省の統計によると、日本では毎年おおむね1,000件以上の土砂災害が発生しています。最近では令和6年(2024年)に1,433件、過去10年の平均でも約1,499件/年と高い水準で推移しており「1,000件」という数字はもはや最低ラインとも言えるでしょう。
この件数は、全国のどこかで毎日3〜4件の土砂災害が発生している計算です。つまり「昨日もどこかで」「今日もどこかで」土砂災害が起きているのが今の日本。しかも、この数字は実際に人や建物に被害が出て記録されたケースのみ。小規模な崩落やけが人が出なかった土砂の移動などは統計に含まれておらず、危険は思っている以上に身近だといえます。
山や斜面が多い日本は、世界でも土砂災害が起こりやすい国のひとつ。豪雨・台風・線状降水帯などの異常気象が重なり、土砂災害の頻発・広域化に拍車をかけています。他国でも水関連災害の増加は見られますが、日本のように高頻度で全国にリスクが分布する国はまれです。
発生傾向は頻発・広域化・異常気象
今までは「台風の通り道」や「山間部の一部地域」に被害が集中していましたが、現在は以下のような傾向が強まっています。
| 発生傾向 | 説明 |
|---|---|
| 頻発化 | 同じ地域で数年おきに繰り返し発生する例が増加 (例:線状降水帯) |
| 広域化 | 雨雲の拡大や停滞により 1府県を超える広域で同時に複数箇所が被災 |
| 異常気象との関連 | 「今までにない降り方」の大雨で 従来の安全圏が崩れつつある |
特に、ここ数年は「想定を超える降水量」や「雨の降り始めのタイミング」などが従来と変化。ハザードマップの内容や過去の経験に頼りきるだけでは不十分なケースが増えています。
最も多い地域は九州・中国・中部地方
土砂災害の発生件数を都道府県別で見ると、特に以下の地域に集中しています。
- 九州地方(福岡・熊本・鹿児島など)
- 中国地方(広島・島根・岡山など)
- 中部地方(長野・岐阜・静岡など)
これらの地域は傾斜のある地形が多く、大雨によって地面が崩れやすいのが特徴。また、過去に大きな被害を受けたエリアでは表面の土が流れやすくなっており、復旧後も再び被害を受けるリスクが高い傾向です。
ただ、これらの地域だけじゃなく、もともと傾きのある土地や斜面に建てられた住宅地には、気づきにくい土砂災害のリスクがあるかもしれません。「自分の住む場所は大丈夫」と思い込まず、すべての人が対策を心がけることが大切です。
※参照元:令和6年 全国の土砂災害発生状況(12月31日時点)|国土交通省(2025年9月時点)
危険な場所は法律で決まっている

土砂災害の危険性が高い場所は国や自治体によって指定され、法律のもとで管理されています。特に、住宅が密集していたり、学校や病院といった人の集まる施設があるような地域は、災害時に命を守るための対策が法制度によって義務づけられています。
いざという時にベストな行動が取れるよう「どこが危険で、どのような制限や備えがあるのか」を知っておきましょう!
土砂災害防止法で定められていること
2000年に制定された「土砂災害防止法」は、土砂災害から命や暮らしを守るために設けられた制度。土砂災害のおそれがある区域の指定や、自治体によるハザードマップ作成・避難体制の整備などのソフト対策が定められています。
- 土砂災害警戒区域(イエローゾーン)
→土砂災害が発生するおそれがある地域、早めの避難が必要とされている - 土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)
→特に危険度が高い地域、建築物の構造に制限がかかる場合もある
- ハザードマップの作成
- 危険区域の住民への周知
- 避難体制の整備 など
この法律によって「どこが危ないのか」が見えるようになり、住民は土砂災害が起きそうな場所を事前に把握できるように。その結果、危険が迫ったときに迷わず避難する判断がしやすくなり、家を建てたり引っ越したりするときの参考にもなるなど、命や生活を守るための重要な情報源になりました。
※参照元:2.土砂災害防止法の概要|国土交通省(2025年9月時点)
土石流や地すべりへのハード対策
土砂災害には主に「土石流」「がけ崩れ」「地すべり」といったタイプがありますが、それぞれに応じた物理的な対策(ハード対策)がとられています。
- 砂防ダム(えん堤)
→土石流をせき止めるためのダムで、谷沿いに設置されることが多い - 擁壁(ようへき)や法面工事
→がけ崩れを防ぐため、コンクリートや石積みで斜面を補強 - 地すべり抑止杭や地下排水施設
→地下の水を排出し、地盤を安定させる
これらの工事には多額の費用と時間がかかるので、危険度の高いエリアから順番に整備されていきます。ただ、すでに完了している地域でも100%安全ではありません。避難情報や気象警報には常に注意を向けておくことが重要です。
※参照元:土砂災害と対策の概要|国土交通省(2025年9月時点)
特別警戒区域では住宅建築に制限がある
最も危険度が高いとされる「土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)」に指定されると、家を建てるときに厳しいルールがかかります。
- 建築許可の申請や審査が必要
- 地盤改良や周囲の排水設備を整えるよう求められる
- 家を新築・改築するときに構造強化(鉄筋コンクリート造など)が必要
この制限は「住みにくくする」ためじゃなく、人命を守るための最低限のルール。特別警戒区域では、災害発生時の被害が建物全体に及ぶ危険性があるので、建築の段階から備えを求められているのです。
また、すでに家が建っているエリアでも、区域に指定されたあとは住民説明会や助成制度の案内などがあることも。こうした取り組みが「うちは大丈夫かな?」と考えるきっかけになり、土砂災害のリスクを身近な問題として感じやすくなります。
※参照元:よくある質問 【建築物の構造規制】|土砂災害警戒区域・特別警戒区域図|広島県(2025年9月時点)
土砂キキクルと警戒レベルの使い方
いざという時、どのタイミングで避難すればいいのか。実は、とても難しい問題だと思いませんか?土砂災害は急に起こるので、気象庁や自治体が出す情報をうまく活用することが命を守る行動に。主に、以下の2点が避難の目安になります。
- 気象庁:土砂キキクル
- 自治体:警戒レベル
これらの意味を正しく知って「危ないかも」と思ったらすぐに動けるようにしておきましょう
土砂キキクルはリアルタイムの危険度表示

※出典元:全国の防災情報|気象庁(2025年9月時点)
キキクル(=危機が来る)とは、気象庁が提供する危険度分布情報のこと。その中でも「土砂キキクル」は、地域ごとの土砂災害のリスクを5段階で色分け表示してくれる便利なツールで、気象庁のWebサイトや一部の転機アプリから見られます。
土砂キキクルでは、地盤のゆるみ具合や雨の降り方をもとに「注意(黄色)」→「警戒(赤)」→「非常に危険(紫)」→「極めて危険(黒)」と段階的にリスクを表示。黒になったら、すでに災害が発生していてもおかしくない状態で、自治体が避難情報を出す前に自分で危険を察知して避難行動を始める目安にもなります。
また、情報は10分単位で更新されるので「どの場所が危ないのか」がリアルタイムで確認できる点が最大の特長。普段から使い慣れておくと、いざという時に避難行動の判断材料となってくれます。
警戒レベルは3〜5になったら避難開始

※出典元:防災気象情報と警戒レベルとの対応について|気象庁(2025年9月時点)
災害時に使われる「警戒レベル」とは、避難の必要性を5段階で示す情報のこと。特に、高齢者や子ども連れの方にとって重要な判断基準になります。
- レベル1(早期注意情報):気象庁が注意喚起を始める段階
- レベル2(大雨注意報など):ハザードマップや避難所を確認する準備段階
- レベル3(高齢者等避難):高齢者や体の不自由な方は避難開始の目安
- レベル4(避難指示):すべての人が避難すべき段階
- レベル5(緊急安全確保):すでに災害が発生している可能性が高く、命を守る行動を
具体的に動き出すのは、レベル3の「行動を始めるタイミング」と、レベル4の「全員が確実に避難を終えているべき段階」のとき。レベル5の「避難できなかった人が最後の手段として身を守る行動を取る段階」を待っていると、手遅れになるかもしれません。日頃から、自分や家族にとって必要な避難開始レベルを確認しておくと安心です。
地震後などは警戒情報が早く出る
地震の揺れが引き金となり土砂災害の危険が一気に上がると、通常よりも早い段階で「土砂災害警戒情報」や「避難指示」が発表されます。理由は、少しの雨でも土砂崩れやがけ崩れが起こる危険が高いため。特に、震度5弱以上の地震が発生した地域では地盤がゆるみ、土砂災害のリスクが急上昇します。
大きな揺れで崩れなかった場所でも、その後の余震や雨をきっかけに崩壊が起こる場合も。山の近くや谷のそばにある住宅地では、地震のあとに雨の予報が出ているだけでも注意が必要です。
※参照元:土砂災害警戒情報・土砂キキクル(大雨警報(土砂災害)の危険度分布)|気象庁(2025年9月時点)
家庭で今すぐできる土砂災害対策
土砂災害とは何か、どんな前兆があり、どうやって情報を確認すれば良いのか。これらを知っていても、事前に具体的な対策をしておかなければあなたや家族の身を守ることができません。
でも、特別な設備や工事は不要!以下のように、日常生活の延長でできる備えがたくさんあります。
- 防災グッズをアウトドア視点で見直す
- ハザードマップの使い方に慣れる
- 家族で避難経路や連絡手段を話し合う
- まわりで暮らす人たちとコミュニケーションをとる
大切な命をしっかり守るために、ひとつずつ確認していきましょう!
防災グッズをアウトドア視点で見直す

アウトドア用品は、災害時に活躍するアイテムの宝庫。実際の山やキャンプ場と同じく、電気・水道・ガスが使えない環境を想定して作られているので土砂災害後の避難生活にも役立ちます。
| カテゴリ | 具体例 | 防災視点でのポイント |
|---|---|---|
| 食料・水・調理器具 | 携帯食、浄水ボトル、固形燃料やバーナー | 調理しなくても食べられる食品もあると安心 |
| 情報収集・通信機器 | ソーラーラジオ、モバイルバッテリー、ホイッスル | 災害時の情報源と居場所を知らせる手段を確保 |
| 防寒・防水グッズ | エマージェンシーブランケット、レインウェア、シェルター | 気温・天候の変化にも対応できる装備が重要 |
| 衛生用品 | ウェットティッシュ、携帯トイレ、生理用品 | トイレや水の確保が難しい状況でも清潔を保つ |
| 医療・応急処置セット | 絆創膏、包帯、常備薬 | 小さなケガも感染症の原因になるため早めの対応を |
| 着替え・貴重品・個人ID | 圧縮した衣類、防水ポーチ、身分証明書のコピー | 長期避難を想定して最低限の着替えを準備 |
国内最大規模のアウトドアショップ「サンデーマウンテン」では、防災にも頼れる正規ブランド品だけを厳選してご用意!普段の生活の中でも活躍するので、いま注目されている「フェーズフリー防災」の一環として取り入れてください。
ハザードマップの使い方に慣れる

自然災害の危険エリアが地図上に示されているハザードマップ。土砂災害の前兆を感じたときに「すぐに判断・行動できる」ように、色分けの意味や確認方法を知っておくと安心。紙の地図だけでなく、スマホで見られる「ハザードマップポータルサイト」やアプリも活用しながら、日頃から使い方に慣れておきましょう。
特に、色分けの意味は重要なポイント。「土砂災害警戒区域」や「土砂災害特別警戒区域」などで、がけ崩れ・土石流・地すべりのリスクがひと目でわかるようになっています。
自宅・職場・通勤路・よく行く施設などがこれらの危険区域に含まれていないか確認しておくと、いざという時に「どこを避けて移動すべきか」がはっきり分かり、避難の判断がスムーズに。
避難所の位置も一緒に見ておけば「どのルートで行けば安全か」「徒歩でたどり着けるか」などの現実的な避難シミュレーションができるので、災害のときにも落ち着いて行動しやすくなります。
家族で避難経路や連絡手段を話し合う
いざという時、家族全員が同じ場所にいるとは限りません。お互いに安否がわからずパニックにならないように、職場や学校にいる時間帯に災害が起きたら「どこで落ち合うか」「どう連絡を取り合うか」を決めておきましょう。
- 連絡が取れないときの集合場所
- 災害用の伝言ダイヤル(171)用の電話番号
- 連絡がつかないときに移動を開始するタイミング
いずれも、1パターンだけじゃなく第2、第3候補を決めておくとより安心。内容を忘れないように、話し合いは1回きりじゃなく、防災グッズの見直しなどのタイミングで確認し合うことも大切です。
まわりで暮らす人たちとコミュニケーションをとる
災害のときに声かけのハードルを下げるため、ご近所の人たちと日頃からコミュニケーションをとりましょう!特に、特に高齢者・障がいのある方・外国人など避難に時間がかかる人が身近にいる場合、普段からの関係性があれば自然と助け合える行動が生まれます。
自分が外出中だった場合も、近所の方が状況を把握していれば代わりに家族をサポートしてもらえるかもしれません。おたがいさまの関係を築いておくこと、いざというときの大きな安心につながります。
ご近所の人たちとのコミュニケーションは、普段すれ違うときに挨拶をするのはもちろん、地域の防災訓練や自治会の集まりなどに積極的に参加するのも1つの方法。「何かあったときのための顔合わせ」だと思って、できる範囲で参加してみましょう。
厳選!土砂災害対策に役立つアウトドア用品5選

国内最大規模のアウトドアショップ「サンデーマウンテン」が厳選!突然起きる土砂災害に対して「日常で使い慣れながら防災に応用できるアイテムたち」をご紹介します。
停電・暗所でも安心|ライト&ランタン
ミディアム|CARRY THE SUN

太陽の光で充電し、暗闇をやさしく照らす「CARRY THE SUN ミディアム」。軽量&コンパクト設計で、たたむと厚さわずか1.2cm。防水仕様でアウトドアや災害時にも安心して使えます。

強・中・弱の3段階切り替えで、最大100ルーメンの明るさ。電源がなくても、ソーラー充電で最大10時間点灯!キャンプや停電対策に、使い慣れておけるフェーズフリー防災ライトとしておすすめです。
豪雨・泥から身を守る|ポンチョ&レインウェア
シルポンチョ|and wander

避難時に雨に濡れて体が冷えると、体力を奪われてしまいます。and wanderのシルポンチョは、優れた撥水性と1,000mm以上の耐水性を兼ね備えた軽量モデル。

リュックごとすっぽり覆えるサイズ感で、荷物の防水対策にもなります。泥はねや土砂による衣服の汚れを防ぎ、濡れによる体温低下を抑えるためにも、しっかりしたポンチョがあると安心です。
冷えを防ぐ|避難時・夜間の防寒対策
ホンチョポンチョダウン|THERM-A-REST

山間部や体育館などの避難所は、夜になると想像以上に冷えます。そんなときに活躍するのが、THERM-A-RESTのダウンポンチョ。羽織るだけじゃなく、ブランケットとしても使用できます。軽量ながらも高い保温性を誇り、特に高齢者や子どもには強い味方になります。日常のキャンプや車中泊にもぴったりな一着です。
自分の居場所を知らせる|ホイッスル
IDホイッスル|A&F

音で居場所を伝える、防災ホイッスル。わずか12gの軽量アルミ製で、カラビナなどにも装着しやすく、携帯に便利。防水カプセルにはOリング付きで、湿気や泥の侵入も防げます。
人目につきにくい場所でも音が遠くまで届き、救助を呼ぶ手段として心強い存在。カプセルに名前や連絡先を入れておけば、身元確認にも活用できます。高齢者や子ども連れの避難にも安心です。
緊急行動&長時間滞在に対応するバッテリー
ブロックタワーパワーステーション|BAREBONES

避難中でもスマホやライトの電源が確保できれば、安心感が段違い!BAREBONESのパワーステーションは、大容量(113.88Wh)でUSB-C対応機器を複数回充電可能。ソーラー充電対応&コンパクトサイズなので、日常のアウトドアや車中泊にも使えます。「情報・灯り・通信」を支える電源確保として、現代防災に欠かせない備えです。
土砂災害が起きた直後の行動マニュアル

日常でしっかり対策をしていたあとの土砂災害は、極限の状況下でも冷静に動きやすくなります。そして「何を」「どの順番で」やるべきかをあらかじめ知っておくことも重要!災害直後から生活再建まで、命を守るための6つの行動を確認しましょう。
1. まずは周囲の安全を確認する
災害が起きた直後、まず最優先すべきは自分や周囲の命を守ること。土砂災害は1回の崩落で終わるとは限らず、時間差で二次災害が起こるおそれもあるのでむやみに動き回るのは危険です。
例えば、がけ崩れ後の斜面はとても不安定で、再度崩れるおそれがあります。また、流れ出た土砂は水分を含んでいるので、滑りやすくなっていたり見えない穴が空いていたりするケースもあります。
そのため、すぐに屋外に出る前に、まずは家の中や避難している建物の周囲を入念にチェック!
- 倒壊しそうなブロック塀や電柱、木
→ 崩れてきたら危険なため、近づかない - ひび割れや傾きのある建物・壁・地面
→ 地盤の緩みや建物の損傷を示すサイン - 電線の垂れ下がりや破損
→ 感電の危険があるので絶対に触れない - 水のにごりや土砂の流入がある場所
→ 土砂災害や地盤沈下の可能性 - 煙やガスのにおいがしないか
→ 火災・ガス漏れの兆候がある場合はすぐ避難
また、以下のような点に注意が必要です。
- 崖や急斜面に近づかない
- 水や土砂のにおい、空気の変化にも注意
- 流れてくる音(ゴロゴロ、ザーザーなど)がないか耳を澄ます
- 建物が傾いていたり、ヒビが入っている場合はすぐに退避を検討
身の安全を第一に考え「動けるかどうか」ではなく「安全に動けるか」を基準に行動を決めましょう。
2. 信頼できる情報源で最新情報をチェック
災害直後、「いま、何が起きていて」「これから何が起こりそうか」の把握が命を守る行動につながります。でも、SNSや噂に惑わされると、誤った行動をしてしまうかもしれません。特に、避難するかどうかの判断は、正確でタイムリーな情報を元にすることが大切!以下のような信頼できる情報源を確認しましょう。
- テレビやラジオの緊急放送
- 自治体の防災アプリやLINE通知
- 気象庁の土砂災害警戒情報「キキクル」
- 国土交通省のリアルタイム河川情報「川の防災情報」
自治体の広報車や防災無線の情報も、大切なヒントになります。SNSはあくまで補助的なもの。出所が明確でない情報や「○○らしい」などの曖昧な表現には注意が必要です。
3. 防災リュックを持って避難を始める
状況が落ち着き、安全に移動できると判断したら、準備していた防災リュックを持って速やかに避難を開始。「避難するか迷ったら、避難する」が鉄則です。特に、土砂災害は予測が難しく、夜間や雨の中では見えない危険も多いので早めの行動が命を守ります。
避難時には、次のような点に気をつけてください。
- 足元は長靴よりスニーカーが安全
- 両手が使えるようにリュックで移動
- 道路の冠水や陥没、倒木に注意しながら歩く
- 雨具・飲み水・携帯食はすぐ取り出せるように
- 懐中電灯やヘッドライトをすぐ使える位置に装備
家族やペットと一緒に避難する場合は、1人ずつ1人分のリュックを持っておくのが理想。マスク・充電器・貴重品・身分証など、避難生活の快適さを左右する必需品が意外と多いので、全員分を分担して持てるよう事前にしっかり準備しておきましょう。
4. 避難所ではルールを守り、協力しながら生活する
避難所は多くの人が共同で生活を送る場所。快適とは言えない環境の中でも、トラブルを避けるためには互いの配慮と協力が欠かせません。
まず、避難所では基本的なルールに従いましょう。
- 貴重品を肌身離さず管理する
- ゴミの分別や清掃のルールを守る
- 体調がすぐれないときはスタッフに申告
- 大声やスマホの音量など、周囲への配慮を忘れずに
長期避難が予想される場合、少しでも生活の質を保つ工夫が必要。ストレス軽減のために、小さな運動・会話・音楽・読書などの「普段の暮らしのリズム」を取り入れるのもおすすめです。
プライバシーを守るためのパーテーションや段ボールベッドがある避難所も増えていますが、そうでない場合はタオルや毛布で自分の空間をつくることも検討しましょう。
5. 罹災証明を申請し、支援制度を活用する
災害で被害を受けたら、まずやるべきことの一つが罹災(りさい)証明書の取得。どの程度の被害を受けたかを公的に証明するもので、さまざまな支援制度の申し込みに必要です。
罹災証明書の取得手順は以下の通りです。
- 役所や臨時窓口にて申請(本人確認書類が必要)
- 被害の様子を写真や動画で記録しておく
- 建物の倒壊、浸水の程度などをもとに自治体職員が判定
この証明書をもとに、以下のような制度が利用できます。
- 被災者生活再建支援金
- 義援金や見舞金の申請
- 各種税金・公共料金の減免
- 保険金の請求手続き(地震保険など)
発行には数日~数週間かかることもあるので、早めに申請するのがベスト。被災直後からスマホで写真を撮るクセをつけておくと、後の申請時にも役立ちます。
6. 土砂の撤去や住宅再建の見通しを立てる
落ち着いてきたら、被害を受けた家屋の状況を確認し、生活再建に向けて具体的な動きを始める段階。自力での復旧が難しいときは、地域の支援やボランティアを頼ることも検討しましょう。
例えば、以下のような公的・民間の支援があります。
- 自治体による土砂撤去の支援・助成
- 社会福祉協議会のボランティア派遣
- 被災者向けの住宅ローン・融資制度
- 建築士や専門業者による安全確認・修理見積もり
家の再建を進めるには「建て替え」「修繕」「移転」など複数の選択肢があり、それぞれにコストや支援内容が異なります。焦って判断せず、専門家の助言を受けながら最適な道を選ぶようにしましょう。
土砂災害に役立つ対策グッズはサンデーマウンテンへ!
土砂災害は、気象の激甚化や地形の変化により、今や全国どこでも起こりうるもの。突然の豪雨や地震で、家の裏山が崩れたり、川の上流から土石流が押し寄せたりする現実は、もはや遠い世界の話ではありません。
命を守るために大切なのは、「予測」ではなく「準備」です。
- どこが危ないのか知っておく(ハザードマップ)
- どう逃げるのかを話し合っておく(避難経路)
- 何を持ち出すかを決めておく(防災グッズ)
その中でも、防災グッズは「使い慣れているかどうか」が生死を分けることもあります。アウトドア用品は「軽くて丈夫」「コンパクトで多用途」といった特徴があり、防災リュックに入れておくだけでなく、日常的にも使える優れた選択肢です。
だからこそ今、アウトドア視点で備えを見直すことが、最も現実的な防災対策!「防災=しまっておくもの」ではなく、「日常で使って慣れておくもの」へ。あなたと家族の命を守るために、アウトドアのプロが選んだ信頼できる防災アイテムで今すぐできる備えから始めてみませんか?


























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