地震・津波・豪雨・火山噴火など自然災害。停電・断水・通信障害などの二次災害。それぞれの備えのベストタイミングを知って、突然やってきた非日常の不安や不便さを少しでも和らげませんか?
災害の備えをしていないと、食料や水が手に入らず、情報も遮断され、元通りの生活に戻るまでとても不自由。たくさんの人が「そのうちやろう」と後回しにしがちですが、災害は待ってくれません。
「どんな備えをすればいい?」と悩み、検索してこの記事を見つけたあなたは大チャンス!災害時に役立つ「計画・自宅の中・自宅の外」の備えについて、国内最大規模のアウトドアショップ「サンデーマウンテン」が初心者でも分かりやすく整理しました。
防災の準備はすべてを完璧にそろえるのは難しく、維持していく中で費用や労力が積み重なります。それでも準備を怠れば、災害時に困るのは自分や家族。普段から特別感なく続けられる工夫も取り入れながら、あなたの家庭に必要な備えを具体的に始めていきましょう!
災害に備えて知識と準備を積み重ねよう!

災害とは命と暮らしに被害が出ること
災害とは、地震や台風などの自然現象、火災や事故のような人為的要因によって、命や日常生活に深刻な損害が生じること。家が倒壊した、水害で道が分断されたなどの目に見える被害だけじゃなく、電気や水道の停止、交通や物流の麻痺といった生活基盤の崩壊も含まれます。
- 地震や津波による住宅の倒壊や浸水
- 台風や豪雨による道路の寸断や孤立
- 停電・断水・通信障害による生活の混乱
- 物流や交通の遮断による物資不足や社会機能の停止
災害は1度に複数のトラブルが重なるので、被害の全体像を理解しにくいのが特徴。例えば、台風で停電が発生すると照明や冷蔵庫が使えなくなり、同時に道路の冠水で救援物資も届かなくなる。直接被害はもちろん、交通遮断や停電などの影響が波のように押し寄せ、普段の暮らしを一気に奪ってしまいます。
災害に備えると心に余裕が生まれる
事前の備えをしているかどうかで、災害時の行動力は大きく変わります。何もない状態ではパニックに陥りやすい一方、最低限の備えがあると「これで数日は大丈夫」と落ち着いて判断できるように!例えば、以下のような準備があれば、混乱する中でも「まずこれを使えばいい」と具体的に動けるようになります。
- 非常食や水をストックしている
- ランタンやモバイルバッテリーを用意している
- 家族で避難場所や連絡手段を話し合って決めている
備えが安心につながるのは、単にモノがあるからじゃなく、それが「自分の選択肢を増やす」から。いくつか選べることで心にゆとりが生まれ、災害時の冷静な判断力を支えてくれます。
備えには手間とコストがかかる
災害に備えるメリットは多いものの、完璧に整えるのは決して楽な作業じゃありません。準備は1度きりでは終わらず、どうしても手間やコストがかかってしまいます。
非常食や水は期限切れを放置すると体調不良につながるので、定期的な入れ替えが必要。乾電池やモバイルバッテリーは自然放電で知らないうちに使えなくなるので、点検を習慣にしておくと停電時の電源不足が防げます。
- 食料や飲料水の購入費用
- 保管するスペースの確保
- 消費期限やバッテリー寿命の管理
- 家族構成や季節に合わせた中身の調整
さらに、子ども用のミルクやおむつ、高齢者の介護用品や常備薬、ペットのフードやリードなど、それぞれの家庭事情に合わせて中身の調整が大切。必要だとわかっていても「どこまでやるか」を判断するには時間も労力もかかるのが現実です。
災害ごとに違う!備えのベストタイミング
自然災害・人為的災害・二次災害に分けて「防災グッズ・知識・計画・環境」の備えのタイミングを大まかに知っておきましょう!
災害は種類によって起き方や被害の広がり方がさまざま。備えを始めるタイミングも違います。地震のように突発的に発生して準備の時間がほとんどないものもあれば、台風や大雪のように天気予報や地震活動の観測などである程度予測できるものもあります。
※災害への備えは日常に取り入れてこそ効果を発揮します。以下で紹介するのは一例であり、実際の生活環境や地域の特性に合わせて調整してください。
自然災害

自然災害は、地震・津波・台風・大雪などの自然現象によって暮らしが脅かされるもの。特徴は予測のしやすさに差があることで、突発的に起こるものと数日前から警戒できるものがあります。備えのタイミングを逃さないために、災害の種類ごとに行動の目安を押さえておきましょう。
地震・津波
地震は予測がほとんど不可能で、揺れが起きてから備えることはできません。そのため、普段から家具の固定や非常持ち出し袋の準備を済ませておくことが大切です。
- 非常持ち出し袋を手の届く場所に置く
- 家具を固定し、寝室周りに落下物を置かない
- 津波リスク地域では高台や避難ビルを家族で共有する
特に、津波は「揺れたらすぐ逃げる」が基本。警報や放送を待つ余裕はなく、強い揺れそのものが避難の合図になります。
台風・高潮・竜巻
台風や高潮は天気予報で数日前から進路や規模が分かります。そのため、食料や水の買い足し、停電対策などの準備を事前に進められます。一方、竜巻は突発的に発生することが多いものの、空の様子や気象条件から注意情報が出ることがあります。
- 食料や水を接近前に追加購入
- 窓ガラスの補強や雨戸の点検
- 浸水地域では土のうや止水板を準備
備えは「警報が出る前」が基本。台風接近時に買い物に走ると品切れに直面し、十分な対策が取れなくなるおそれがあります。
豪雨・洪水・土砂災害(地すべり含む)
大雨は短時間で状況が一変し、河川の氾濫・道路の冠水・土砂災害などにつながるおそれがあります。特に、近年は「数十年に一度」といわれる記録的な豪雨が頻発しており、被害が広がるスピードも早まっています。
降り始めてからの行動は危険が高まるため、ただ天気予報を見るだけじゃなく、自宅や通勤経路の周辺にどんな危険があるのか知っておくことが欠かせません。
- 大雨予報が出た段階で避難所を確認
- 雨が降り出す前に移動する意識を持つ
- 土砂災害警戒区域では日頃から避難経路を複数確保
特に土砂災害は前触れなく発生するため、余裕を持った避難が不可欠。避難場所までのルートや家族との連絡方法をあらかじめ決めておけば、実際に大雨に直面したときも慌てず、命を守る行動がとれます。
火山噴火
火山活動は気象庁の「噴火警戒レベル」で示されるので、段階的に備えを進めやすい災害。突然の噴火に備えるのではなく、レベルの変化に合わせて日常から準備を進めることが大切です。
- レベル2の段階で火山灰対策グッズを用意する(マスク・ゴーグル・ブルーシートなど)
- レベル3以上では早めの移動や避難を検討する
- 車のガソリンを常に多めに確保しておく
火山は多くの場合、地震活動の増加やガスの発生などの予兆を伴います。最新の情報に日頃から触れておき、段階ごとに行動を切り替える意識を持つことが、命を守る備えにつながります。
水不足・干ばつ
猛暑や降水不足によって水不足が起きると、飲み水やトイレなどの生活のあらゆる面が不自由に。短期間で一気に悪化するのではなく、じわじわと影響が広がるのが特徴です。
- 普段から節水を意識した生活習慣を身につける
- ペットボトルの水をローリングストックする
- 飲料水だけでなく生活用水の備蓄も忘れない
干ばつは突発性が低く、長期的に影響が続くので日常生活の中で少しずつ備えを取り入れるのが現実的。特に、トイレや洗濯など「生活に欠かせない水」をどう確保するかを意識しておくことが、いざという時の安心につながります。
大雪・寒波
寒波や大雪は予報である程度の事前情報が得られますが、想定以上の積雪が一晩で起こることも。交通が止まり、買い物や移動ができなくなる前の準備が大切です。
- 燃料や食料を事前に確保する
- 停電に備えて毛布やカイロを準備する
- 水道管の凍結対策をする(保温材や水抜き)
備えは「寒波が来る前日まで」に整えるのが理想。直前になると店から物資が消え、道路が通れなくなるので予報を見て早めに行動することが重要です。
また、交通量の多い道や融雪のない道では、車の立ち往生が起きるかもしれません。大雪が予想されているときは無理に外出せず、やむをえず車を使う場合は渋滞や通行止め情報を必ず確認。毛布やスコップなどの備えを整えてから出発し、スリップしやすい坂道や除雪が遅れやすい道路は避けるようにしてください。
人為的災害

人為的災害は、人間の生活や活動が原因で発生するもの。火災や爆発事故・交通事故・労働災害などがこれにあたり、防ぎようのあるものと突然巻き込まれるものの両方があります。日々の生活の中で安全確認や学習を重ねることが、思わぬ事故を防ぐ備えにつながります。
火災・爆発
火災や爆発は人為的災害の中で最も身近で、かつ被害が大きくなりやすいもの。原因の多くが「調理中の不注意・コンセントの劣化・ガス漏れ」など日常生活の中に潜んでおり、少しの油断が大きな被害につながります。特に、住宅密集地では延焼が起こる危険が高く、事前の備えが被害を最小限に抑える決め手になります。
- 住宅用火災警報器を設置し、定期的に作動確認をする
- ガスや電気設備を専門業者により定期点検してもらう
- 消火器や防火シートを目につきやすい場所に備える
火災は発生してから対処するのでは遅く、備えは「日常の点検」の積み重ねそのもの。電気ストーブの前に物を置かない、たばこの火を確実に消すなど、日頃の小さな行動が一番の防災策になります。
交通・労働災害
交通事故や労働災害は日常の行動の中で突然発生し、生命や健康を大きく損なうもの。車の運転・自転車の利用・工場や建設現場などの職場環境では、一瞬の油断が重大事故に直結します。未然に防ぐには、安全意識を常に持ち続けることが欠かせません。
- 非常時の連絡先を常に携帯し、緊急時にすぐ使えるようにする
- ヘルメットや安全帯などの保護具を正しく使用する
- 職場や学校での安全教育を積極的に受ける
「自分は大丈夫」と油断する心理こそが、交通や労働災害につながる落とし穴に。日常的な行動の積み重ねやルールを意識することが、備えにつながり仲間と自分を守ります。
二次災害

二次災害は、一次的な災害の後に続いて起こるもの。停電・断水・物流の停止など、直接の被害が去ったあとに暮らしを追い詰める原因です。一次災害を生き延びても、環境の悪化や社会機能の低下によって命が危険にさらされるので、事前の予測と備えが欠かせません。
ライフライン停止(停電・断水・通信障害など)
災害直後、最も多いのが電気・水道・通信の停止。復旧には数時間から数週間かかることもあり、その間の生活を支える備えが必要です。
- ソーラーランタンやモバイルバッテリーを複数準備しておく
- 数日間自宅で過ごせるだけの食料・水を備蓄する
- 給水所の場所や利用方法を事前に確認する
ライフラインが止まると日常のすべてが不便になり、心身のストレスも増大。電気や水が使えない前提で生活をシミュレーションしておくと、いざという時の安心につながります。
物流・供給障害(交通遮断・物資不足など)
地震・台風・大雪などで道路や鉄道が寸断されると、物流そのものが止まり、食料や医薬品など生活必需品が届かなくなります。数日もしないうちにスーパーやコンビニから商品が消え、欲しいものが全く手に入らない事態に。外部の供給に頼りきりだと、いざ必要なときに物資が手に入りません。
- 食料や医薬品を一か所にまとめず、自宅や車など複数に分散して備蓄する
- 徒歩圏内で利用できる水や食料を意識して確保しておく
- 常備薬は多めにストックし、切らさないようにする
物流が途絶えた時に一番困るのは「お金はあるのに手に入らない」状況。普段から数日分の備蓄を整え、生活必需品が途絶えても暮らしを続けられるようにしておくことが大切です。
災害後に広がる被害(延焼・感染症流行など)
災害が長引くと、一次の被害が収まっても「後からやってくる被害」が生活を直撃。火災の延焼によって避難場所そのものが危険にさらされたり、避難所の衛生環境が悪化してインフルエンザやノロウイルスなどの感染症が流行したり。特に、避難所では人が密集するので感染のリスクが一気に高まります。
- 避難所生活を見込んで、マスクや消毒用品を携帯しておく
- 延焼の危険がある地域は、複数の避難経路を確認しておく
- 衛生用品(ウエットティッシュ、簡易トイレ)を充実させる
直接の災害を生き延びても、その後にやってくるこうした被害によって命が危険にさらされることは珍しくありません。だからこそ「延焼」や「感染症」といった後からやってくる被害まで想定して備えることが、長期的な生存に欠かせないのです。
災害時に役立つ計画の備え

災害の備えとして、まず最初に取りかかりやすいのが「計画」を立てること。防災グッズをバッチリそろえていても、実際に災害が起きたときにどう動くかを決めていなければ十分に活かせません。
例えば、家族と連絡が取れない、避難のタイミングが分からない、子どもや高齢者に必要な配慮が抜けている。この状況は、実際に多くの人を混乱させてきました。
災害が起きるまでにやっておきたい計画は主に4つ。
- 家族で防災会議をする
- 初動72時間をイメージする
- 警戒レベルの意味を知っておく
- 子どもや高齢者と一緒に考える
1つずつわかりやすくお伝えしますね。
家族で防災会議をする
日常のうちに「もしも連絡が取れなかったらどうするか」を家族や仲間と話し合い、避難場所・集合場所・安否確認の方法を話し合って決めておきましょう。
災害が起きた直後、不安を強く感じるのは家族がバラバラの場所にいて連絡が取れないこと。学校・職場・外出先などで離れ離れのまま状況がわからないと、安否を確認できるまでの時間がとても長く感じられ、冷静さを保つのが難しくなります。災害用伝言ダイヤルやSNSなどの通信手段もありますが、回線の混雑や停電で思うように使えないかもしれません。
- 家族が集合する避難場所を決める
- 家の危険箇所や安全な出口を確認する
- 通信が途絶したときの連絡手段を用意する
家族での話し合いは「防災会議」と呼ばれ、実際に避難訓練を組み合わせるとより効果的。例えば、休日みんなで実際に避難所まで歩いてみるだけでも「どの道が安全か」「どれくらい時間がかかるか」がはっきりします。防災会議は1度きりじゃなく、子どもの成長や家族構成の変化に合わせて繰り返すことが大切です。
初動72時間をイメージする
大規模な災害が起きると、救助や物資が届くまでに少なくとも72時間はかかるといわれています。自分や家族の心身を守るために、この「初動72時間」をどう乗り切るかをイメージして準備をしておきましょう。
- トイレや衛生用品を十分に備える
- 3日分の水と食料を家庭で確保する
- 明かりや情報源を持ち歩けるようにする
阪神・淡路大震災や東日本大震災では、支援が遅れて避難所や自宅での生活に大きな困難が生じました。特に、食料・水・トイレ不足は深刻な問題です。だからこそ「72時間は自力で過ごす」前提で備えることが現実的。家族の人数や生活習慣に合わせて、実際に何が必要かを具体的にリストアップしておくと安心です。
警戒レベルの意味を知っておく
避難の判断が遅れないよう、気象庁が発表する「警戒レベル」の意味を知っておきましょう。危険度の段階を理解しておくと、あなたや家族にとってベストな行動をより早く選べるようになります。
- レベル3:高齢者や子どもなど避難に時間がかかる人は、早めに避難を始める段階
- レベル4:地域のすべての人が、すぐに避難行動を取るべき段階
- レベル5:すでに重大な災害が発生しており、命を守る行動が最優先となる段階
多くの人が「まだ大丈夫」と思い込んでしまうのは、レベル4で避難するべきことを知らないため。避難所が混雑する前に、早めに行動することが安全につながります。
子どもや高齢者と一緒に考える
防災計画は、家族全員が安全に避難できることを前提に作らなければ意味がありません。特に、子どもや高齢者は体力や判断力の面で弱く特別な配慮が必要です。
- 子どもと一緒に避難経路を歩き、安心感を与える
- 高齢者には薬や介護用品を優先的に用意する
- ペットの避難についても確認しておく
例えば、小さな子どもは急な状況変化に対応できず、大人が抱えて移動するかもしれません。高齢者は階段や長距離の歩行が負担となり、避難に遅れが生じやすくなります。また、避難所生活では、子どもはストレスを感じやすく、高齢者は持病の悪化や体調不良に陥りやすいといわれています。
災害は待ってくれないからこそ、防災会議の段階から「誰がどんなサポートを必要とするか」を考えておくことが大切。家族全員の命を守る第一歩になります。
自宅の中での備え

災害はいつ起きるか分かりません。最も危険なのは「自宅が安心できない環境である」こと。地震での家具の転倒や火災・停電・断水などは、日常の暮らしを一瞬で奪います。自宅を安全な避難場所に変えるために、普段過ごしている生活空間の中で実践できる備えや必要な防災グッズを見ていきましょう!
家具を固定する
地震の揺れで家具やその中身が動かないよう、固定グッズを使って安定させておきましょう。地震のときに最も多いけがの原因は、家具や家電の転倒。大きな本棚や冷蔵庫はもちろん、テレビや電子レンジなどの小型家電も危険です。これらは揺れによって簡単に飛んできて、頭や体を直撃するかもしれません。
- 家具はL字金具や耐震ベルトで壁に固定する
- 扉にはストッパーをつけて中身が飛び出さないようにする
- 睡眠や生活の中心となる、寝室や子ども部屋を最優先に整える
実際の震災では、家具が倒れて出口をふさいだことで避難が遅れるケースがありました。転倒防止グッズは安価で手軽に導入できるので、普段の模様替えのタイミングで見直してみるのがおすすめです。
防火性能に着目する
火災による被害を最小限に抑えるために、自宅の中でできる防火対策を日頃から意識しておきましょう。災害時は出荷が同時に発生するケースも少なくありません。特に、地震ではガス漏れや電気トラブルが原因となり、広範囲に燃え広がるおそれがあります。
- 消火器や火災警報器を必ず設置する
- 家具やカーテンは難燃性の素材を選ぶ
- コンセントや延長コードはほこりをためない
家庭用のカーテンや家具には「防炎加工」「難燃加工」などの表示があり、日本防炎協会の認定ラベルやUL規格をクリアした製品は火がついても燃え広がりにくい特性を持っています。同じように、アウトドア用品でも難燃性のテントやタープ、難燃加工の寝袋やマット、転倒時に自動消火する機能を備えたランタンやストーブなどが存在します。
防災グッズを準備する
防災グッズは「どれだけそろえるか」じゃなく「どう使うか」をイメージして準備しましょう!
防災グッズをそろえるときは、場面に応じて必要なアイテムが変わります。ここでは「自宅備蓄用」「非常持ち出し袋用」「個々で必要なもの」に分けて、それぞれの場面で役立つ具体的なアイテムを挙げていきますね。
自宅備蓄用

大規模な災害が起きると、ライフラインが数日以上止まることがあります。避難が不要な状況で、自宅で安心して生活が続けられるように「とどまって過ごすこと」を前提とした備蓄を整えましょう。
- ランタンや懐中電灯(乾電池式・充電式)
- 飲料水(1人1日3リットルが目安、最低3日分)
- 主食(アルファ米、レトルトご飯、乾麺、パスタなど)
- 保存食(缶詰、レトルトカレー、クラッカー、栄養補助食品)
- ポリ袋、ラップ、アルミホイル(食器代わりや衛生管理に使える)
- カセットコンロとガスボンベ
- 簡易トイレ(凝固剤タイプや組立式のトイレキット)
- ウェットティッシュやペーパータオル
水・食料・トイレ用品などの備蓄は、家族の人数に合わせて用意するのが基本。最低でも3日、できれば1週間分を目安に確保しておくと安心です。停電や断水時に落ち着いて過ごすために、缶詰やレトルト食品はもちろん、火や水を使わずそのまま食べられるものを中心にそろえましょう。
また、自宅備蓄は「ローリングストック」(普段から消費しながら買い足す方法)で管理するのがおすすめ。慣れているものを少し多めにストックするだけで済み、賞味期限切れを防ぎやすく、食材をムダにする心配がありません。
非常持ち出し袋用

スピーディーな避難が求められるときに備えて、軽くて持ち運びやすい非常持ち出し袋を準備しましょう。避難が必要なシーンでは、とにかく軽く、すぐに持ち出せることが大切。持ち運びやすさを意識して最低限のグッズをまとめておくと、すぐに手に取って動ける安心感につながり、災害時の冷静な判断にもつながります。
- 飲料水(500mlペットボトル数本)
- 行動食(カロリーメイト、エナジーバー、チョコレートなど)
- 懐中電灯(ヘッドライト型がおすすめ)
- モバイルバッテリーと充電ケーブル
- 携帯ラジオ(手回し発電やソーラー充電タイプが便利)
- 携帯用簡易トイレ
- マスク、アルコール消毒液、絆創膏、常備薬
- 軍手、雨具(ポンチョや折りたたみ傘)
- タオル、着替え、ホイッスル
災害直後の混乱時に「何も持てなかった」というトラブルを防ぐため、非常持ち出し袋いわゆる防災リュックは、玄関や寝室など「すぐに手に取れる場所」に置いておくと安心。背負って歩くことを見込んで、10kg以内に収めると行動の妨げになりません。
個々で必要なもの

家族の状況や体調によって必要なものは大きく変わります。これは「代用がきかないもの」なので、必ず個別に用意しましょう。一般的な防災リュックには含まれていないケースが多く、あらかじめ意識して備えておかないと、いざという時に手に入らず困ってしまいます。
- 赤ちゃん:粉ミルク、オムツ、離乳食、抱っこひも
- 高齢者:常用薬、補聴器、眼鏡、入れ歯用品
- 女性:生理用品、下着の替え
- ペット:フード、給水ボトル、リードやケージ
- 持病がある人:医師からの処方薬、診察券やお薬手帳のコピー
これらは「本人がいないと困るもの」であり、誰かが代わりに準備してくれるものではありません。家族1人ひとりに合わせたリストを作り、定期的に見直しておくこと重要。実際に手に取って確認しておけば、いざという時に「持ってくればよかった」と後悔せずに済みます。
自宅の外での備え

災害のときは必ずしも自宅で安全に過ごせるとは限らず、慣れない環境で体力や精神面の消耗が一気に加速してしまいます。外出先から自宅に帰れない「帰宅困難」と、避難所での暮らし。この2つは、自宅備蓄とはまた違う視点で準備を整えましょう。
帰宅困難を想定して備蓄を分散する
備蓄は、自宅だけじゃなく職場や車の中など複数の場所に置いておき、どこにいても必要な物資を取り出せるように分散しておきましょう。
大規模地震や交通麻痺によって「家に帰れない」状況は、都会では特に現実的。東日本大震災でも、首都圏では数百万人が一斉に帰宅困難になり、体力や健康面に負担がかかりました。
- 職場のロッカーに水と非常食を常備する
- 車のトランクに毛布や携帯トイレを置いておく
- 学校や地域の防災倉庫内の備えを確認し、不足分を自分で準備しておく
備える場所は「生活動線」を中心に決めると安心。毎日通う職場や移動で使う車など、普段の行動範囲に合わせて分けておけば、どんな場所で被災しても最低限の備えにアクセスできます。
例えば、水は重いので大量に持ち歩けませんが、職場や車内にペットボトルを数本置いておくだけで避難や移動がしやすくなります。また、小型のモバイルバッテリーや携帯食は普段のバッグに忍ばせておくと便利。帰宅困難は体力だけじゃなく心理的な不安も大きいので「どこでも最低限生き延びられる」準備が欠かせません。
避難所生活で役立つものを準備する
避難所での生活を少しでも過ごしやすくするために、プライバシーや衛生が確保できるものを準備しましょう。
避難所は安全を確保するための場所ですが、決して快適な環境ではありません。プライバシーが守られにくく、物資が十分に行き渡らないおそれがあり、長期化するほどストレスや体調不良につながります。
- エアーマットや寝袋(床冷えや硬さを軽減)
- 簡易テントやパーテーション(プライバシー確保)
- 携帯トイレや衛生用品(特に女性や子どもは必須)
- 絵本やカードゲーム(子どもの心のケアにも役立つ)
- 耳栓やアイマスク(騒音や照明で眠れない環境を和らげる)
避難所で配られる物資は限られており、内容も一律。アレルギーに対応した食品が足りなかったり、女性用の衛生用品が不足したりするかもしれません。あらかじめ自分や家族に必要なものを加えて準備しておくこと、避難生活の負担が軽くなります。
サンデーマウンテンが選ぶ!防災グッズおすすめ5選【必需品】

防災グッズはネットや量販店でも数多く見かけますが「本当に信頼できるもの」を選ぶのは意外と難しいもの。国内最大規模のアウトドアショップ「サンデーマウンテン」なら、普段のアウトドアシーンでも活躍し、災害時にも頼れるアイテムがそろえられます。
ここでは、その中から特におすすめの5つを厳選してご紹介!取り扱う商品はすべて信頼できるブランドの正規品なのでご安心ください。電気や水が止まったとき、避難所での生活が続くとき、そして日常使いでも頼れる必需品ばかりです。
LEDランタン

停電時に最も困るのが「明かり」です。luminAIDタイタンはソーラー充電ができる軽量ランタンで、日中に充電しておけば夜間に長時間点灯できます。防水仕様なので豪雨や台風のときにも安心。折りたたみ式でコンパクトに持ち運べるので、非常持ち出し袋に入れても邪魔になりません。アウトドアではテント照明や夜間の散歩用としても活躍する万能アイテムです。
携帯浄水器

災害時に最も重要になるのが、命をつなぐ飲み水の確保。停電や断水で水道が使えなくなっても、KATADYN(カタダイン)の携帯浄水器があれば安心です。
0.1ミクロンの高性能フィルターで細菌や微生物を除去し、川の水や雨水を安全に飲めるレベルへ浄化。折りたためるソフトボトルは軽量でかさばらず、防災リュックやアウトドア用バックパックに収納しやすいのも魅力。災害時の命を守る「水の備え」として、日常の防災対策にぜひ取り入れておきたい一品です。
モバイルバッテリー

スマートフォンが使えないと、情報収集も家族との連絡もできず大きな不安に直結します。CLAYMORE(クレイモア)のCAPON 1200Cは、軽量ながら大容量のモバイルバッテリーで、災害時や停電時に頼れる存在。USB出力で複数回の充電が可能なうえ、LEDライト機能を搭載しているため「電源」と「照明」をこれ一台で確保できます。
非常用電源はもちろん、普段のキャンプやアウトドアでも使えるので「日常使いしながら備える」フェーズフリーな発想にもぴったりです。
折りたたみチェア

避難所生活や車中泊では、地面や固い床に座る時間が長くなり、腰や体への負担が蓄積します。and wander(アンドワンダー)とHelinoxがコラボした折りたたみチェアは、軽量かつ丈夫なアルミフレームを採用し、快適な座り心地を提供。小さく畳んで持ち運べるため、防災リュックに入れておけば「自分の居場所」を確保できます。
アウトドア用品として普段から使え、災害のときには避難生活のストレスを軽減。心と体を守る防災グッズとして大活躍間違いなしです。
ボディシート

大規模災害では断水が長引き、入浴できない不便さや不衛生な環境が心身に大きなストレスに。THE FUNDAY PROJECTのアウトドアボディシートは、大判サイズで全身をしっかり拭けるので、水が使えない環境でも清潔を保つことが可能。メントール配合で爽快感があり、暑さや蒸れによる不快感を和らげてくれます。
防災用品としてはもちろん、フェスやキャンプなどのアウトドアシーンでも大活躍。災害時の衛生対策と日常の快適さを両立できる、持っていて損のないアイテムです。
毎日の暮らしで備えを続けよう!

防災対策は一度そろえたら終わりではなく、むしろ「どう日常に取り入れるか」が大切。押し入れに眠っている非常袋や賞味期限切れの保存食は、いざというときに役立ちません。
そこでおすすめなのが、普段の暮らしに自然と防災を組み込んでいく方法!アウトドア用品を日常使いする、ローリングストックで食料を回す、フェーズフリー防災を意識するなど、小さな工夫が大きな安心につながります。
アウトドア用品を普段から使い慣れておく
防災用品の多くは、もともとアウトドアのために開発されたアイテム。例えば、ランタン・クッカー・寝袋はキャンプやピクニックで気軽に使えるものばかり。いくつか手元に置いておき、災害時に操作方法に迷わずすぐに使えるように普段から慣れておきましょう!
- ランタンを停電時に実際に点けてみる
- クッカーをキャンプで使い、調理の勝手を知る
- 寝袋やエアーマットを家族で試し、使い心地を確認する
この体験は「道具の確認」だけじゃなく、子どもや高齢者が扱えるかどうかも分かるのが魅力。災害時に初めて使うのではなく、慣れたアイテムとして扱えるようにしておくことで余計な不安やストレスが減らせます。アウトドアを趣味にしていなくても、ちょっとした週末のレジャーや庭先での食事に活用してみてください。
フェーズフリー防災の考え方を実践する
最近、注目を集めている「フェーズフリー」は、平常時も非常時も同じように使えるモノやサービスを選ぶ考え方。防災がもっと身近に感じられるように、あなたも実践してみましょう!
- 普段から違和感なく使える
- 災害時に慌てず利用できる
- ムダにならずコスパが良い
例えば、普段の夜はインテリア照明として使えるランタンが、停電時には防災グッズに。日常の料理で使うカセットコンロが、断水・停電時には非常用調理器具に。専用の防災セットは「しまい込んで期限切れ」になりがちですが、フェーズフリーな道具は日常に溶け込みやすく、買って損がありません。
※参照元:フェーズフリーとは|一般社団法人フェーズフリー協会(2025年9月時点)
ローリングストックでムダを減らす
備蓄の基本は「ローリングストック」です。普段から食べている食品や日用品を少し多めに買っておき、使ったら補充する。このサイクルを繰り返して、常に新しい備蓄をキープできるようにしましょう!
- 水は1人1日3リットル×人数分を計算
- 主食はアルファ米やレトルトご飯を常備
- おかずには缶詰やフリーズドライ食品を追加
例えば、4人家族なら水だけで36リットルが3日分の目安。多く感じますが、実際に被災すると料理・飲料・衛生用ですぐに消費します。普段から飲み慣れているペットボトル水やレトルト食品を活用すれば、災害時も「食べ慣れた味」なので安心。備蓄が特別な作業にならず、自然と続けられるのがローリングストックの強みです。
※参照元:簡単!ローリングストック|農林水産省(2025年9月時点)
備えのチェックリストを作る
「何をどこに置いたか」「誰の分を準備したか」をしっかりと把握するために、チェックリストを作っておきましょう。いざという時に頭が真っ白になっても、リストを見れば今やるべき行動が整理できます。
- 自宅備蓄:水、食料、トイレ、燃料など
- 非常持ち出し袋:ライト、モバイルバッテリー、衛生用品など
- 個人用:薬、眼鏡、オムツ、生理用品など
紙に書いて冷蔵庫に貼れば家族全員が目にできますし、スマホのメモアプリやスプレッドシートを使えば外出先からでも確認可能。災害のときは「何を持ち出したか」がすぐに確認でき、家族間で情報を共有することで慌てず行動できます。
定期点検と更新をする
防災グッズはそろえたら終わりじゃなく、時間が経つにつれて劣化していくもの。いざという時にしっかり役立てられるように、定期的な点検と必要があれば足したり減らしたりしましょう。保存水・非常食の期限・電池の残量・トイレ用品の耐用年数など、確認しなければ「使えない備え」になってしまいます。
- 年に1回「防災の日」に総点検する
- 子どもの成長や家族の変化に合わせる
- 季節ごとに必要品を入れ替える(夏は冷感グッズ、冬は毛布)
実際、東日本大震災の職員証言の中には「備えていた懐中電灯の電池が漏れていて使えず、代わりにろうそく2本でしのいだ」というものがあります。賞味期限切れや調理に水が必要なタイプだったために食べられなかったケース、また高齢者や子どもに合わず実際には口にできなかったケースも見られました。
※参照元:3.11を振り返って~あの経験から感じたこと~|宮城県(2025年9月時点)
災害の備えチェックリスト一覧【保存版】
災害の備えとして必要なものを一覧でチェック!リストを作っておけば「何をどこまで準備すればいいか」がはっきりと分かり、不安なく準備が進められます。
- 自宅備蓄
- 非常持ち出し袋
- 個人ごとに必要なもの
- 日常管理のポイント
それぞれ、実際に「◻︎」にチェックを入れながら活用してくださいね。
自宅備蓄用
自宅で避難生活を送ることを前提に、1週間分を意識して準備しておくと安心。水や食料はローリングストックを活用すると無駄なく維持できます。
非常持ち出し袋用
非常持ち出し袋は「すぐに背負って逃げられる」ことが重要。10kg以内を目安にまとめ、玄関や寝室など取り出しやすい場所に置きましょう。
個人ごとに必要なもの
これらは共通の支援物資ではまかなえないケースが多いです。家族の事情に応じて必ずリスト化し、個別に準備しておきましょう。
日常管理のポイント
備えは「持ち続ける」ことが何より大切。点検を習慣化し、災害時に役立つ「生きた備え」を意識しましょう。
災害の備えで未来の安心を手に入れよう!
ここまで見てきたように、災害の備えは「知識」「計画」「グッズ」の3つが重なってこそ力を発揮します。家具を固定する、避難所を想定して持ち物を準備する、ローリングストックで食料を回すなど、日常の中でできる工夫はたくさん!小さな積み重ねで、大きな安心へとつなげてくださいね。
そして、防災グッズは「しまい込む」じゃなく、普段から使えて災害時にも役立つものを選ぶことが長く続けるコツ。アウトドア用品はその代表例で、ランタン・モバイルバッテリー・携帯浄水器・折りたたみチェア・ボディシートはキャンプや旅行で楽しみながら使え、もしものときには心強い味方になります。
国内最大規模のアウトドアショップ「サンデーマウンテン」では、防災にもアウトドアにも活躍するアイテムを厳選して取りそろえています。あなたと家族の暮らしを守るために、今すぐ備えを始めてみませんか?



























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