浸水の防ぎ方や、浸水発生時の過ごし方。どのタイミングで何を対策すれば良いのか不安じゃありませんか?
ここでは、
「どうやって浸水を防げば良い?」
「どんなグッズを備えれば良い?」
「浸水が起きたら何をすれば良い?」
とお悩み中のあなたへ、浸水被害を防ぐための日常的な備えや、浸水直前に命を守るための行動をわかりやすくご紹介。水害にあったあと、元の生活に戻るまでにやっておきたいことも丁寧にお伝えします。
浸水対策の重要性と具体的な備えもバッチリ把握しながら、あなたや家族の命と暮らしを守りましょう!
浸水対策で命と暮らしを守ろう

気象変動とともに浸水被害が増加中
近年、日本各地で「ゲリラ豪雨」や「線状降水帯」などによる集中豪雨が頻発。それに伴い、浸水被害が急増しています。

※出典元:日本の気候変動2025|文部科学省 気象庁(2025年4月時点)
気象庁のデータによると、年間の総降水量は過去約130年間でほぼ変化していないものの「極端な大雨の発生頻度」は増加傾向。特に、都市部では排水機能が追いつかず氾濫が多発しています。
浸水被害の増加の原因は、地球温暖化による大気の不安定化です。気温が1℃上がると空気中の水蒸気量が約7%増加。1回の雨で降る水量が大きくなり、短時間で河川が氾濫したり排水能力の限界を超えたりします。
| 地球温暖化 | 大気中の水蒸気が増加し、豪雨の発生頻度と強度が上昇 |
| 都市の開発 | アスファルトやコンクリートによる水の浸透性低下 |
| 河川整備の遅れ | 中小河川での対応が不十分な地域が依然多い |
私たちは「異常気象はいつか起こるもの」ではなく「すでに日常の一部」として捉えることが大切!日ごろの対策と直前の適切な行動が、浸水発生時の被害の軽減につながります。
浸水被害の主なリスク
浸水が起きると、どんな被害が出るのか気になりませんか?対策をしないままだと、以下のような危険が重大になるおそれがあります。
| リスクの種類 | 内容例 |
| 家屋・家財の損壊 | 壁材や床材が腐食 家電や家具が水没で使用不可になる |
| 健康状態の悪化 | カビや細菌の繁殖による呼吸器疾患 ストレスによる心身の不調 |
| 衛生状態の悪化 | 下水の逆流や水道水の汚染 感染症にかかる |
| 経済的ダメージ | 修繕、引っ越し、買い替えの費用が発生 |
| 生活基盤の崩壊 | 長期の避難生活による日常の断絶 仕事や学業ができなくなる |
浸水被害で特に注意したいのは、住宅の立地や構造によって被害の大きさが大きく左右される点です。低地・海抜の低い地域・近隣に河川や用水路がある場合、わずかな降雨でも床上浸水になるおそれがあります。
また、浸水が原因でカビの発生や衛生環境の悪化が起きると家族の健康に深刻なダメージを与えます。
浸水対策は日常的なものになっている
浸水による被害は、家屋や財産だけじゃなくライフラインや生活そのものに深刻な影響を及ぼします。だからこそ、私たちは自然災害を「予測不可能なもの」として諦めるのはNG!事前に浸水対策」をしておくと、物的被害の軽減はもちろん精神的・経済的ストレスが大幅に減らせます。
例えば、日常生活に無理なく取り入れられる浸水対策として以下のような取り組みがあります。
| 排水口・雨樋の清掃 | 詰まりを防ぎ、雨水の流れをスムーズにする |
| 家具や電化製品の配置見直し | 床上浸水を想定し、低位置からの移動や底上げをする |
| 浸水対策グッズの常備 | 土のう、止水板、防水テープなどを備蓄しておく |
このほか、ハザードマップで自宅がどの程度の浸水リスクにあるのかを知っておくのも大切。自治体が提供する地図を確認し、浸水想定区域に家があるなら早めの対策が必要です。
氾濫の種類を知っておこう
氾濫には主に3種類あり、それぞれ原因や対処法が異なります。自分の住む地域は「どの氾濫リスクにさらされているか」「なぜ水があふれるのか」を知って、より効果的な浸水対策をしましょう!
外水氾濫(河川の氾濫による浸水)

外水氾濫とは、大雨などにより川の水位が急上昇し堤防を越えて水があふれ出す現象のこと。発生しやすいのは台風や梅雨の時期で、以下のような住宅地や農地が広範囲に水没するケースがあります。
- 河川流域の低地
- 川幅が狭まる地点
- 河川整備が遅れている地域
このタイプの氾濫は、水量が多く勢いも強いのが特徴。建物が倒壊したり車両が押し流されたりなどの重大な被害が出やすいです。
内水氾濫(都市型洪水)

内水氾濫とは、都市部に大量の雨が短時間で降り、排水しきれなかった水が地表に溢れ出す現象のこと。都市型洪水とも呼ばれ、以下のような主な原因から発生頻度が非常に高まっています。
- 河川への逆流による排水不能
- 下水道の排水能力を超える集中豪雨
- 開発により地面の吸水性が低下した都市構造
この氾濫は、特に地下街・地下室・半地下住宅などに深刻なダメージを与えます。また、浸水深が浅くても長時間の冠水によって家財や電気設備が故障し大きな被害を受けます。
土砂災害に伴う浸水

土砂災害による浸水は、主に山間部や斜面近くの地域で発生。長雨や集中豪雨によって土砂が崩れ、川を一時的にせき止めてしまうことで「土砂ダム」が形成されます。このダムが決壊すると、一気に下流へ大量の水と土砂が流れ込みます。
特に、以下のような場所で甚大な浸水と土砂流入が同時に発生しやすくなっています。
- 山あいの集落
- 急傾斜地の下方にある住宅地
- 河川と斜面が隣接する谷間地域
このタイプの浸水は、水に泥や岩が混じっているので復旧に時間がかかるのが特徴。土砂災害警戒区域や特別警戒区域に指定されている地域では、早期の避難が重要です。
実際の浸水被害事例から対策の重要性を学ぼう

浸水被害のニュースを耳にするたび「自分の地域は大丈夫」と感じていませんか?
実際に発生した大規模な浸水災害の事例を見ると、その多くが「想定外の気象条件」や「備え不足」が被害を拡大させているとわかります。
代表的な浸水災害の事例を見て、あなたはどのように行動すると良いのかを学んでみましょう!
平成30年西日本豪雨
平成30年(2018年)7月に発生した西日本豪雨は、記録的な豪雨が中国・四国地方を中心に襲い甚大な被害をもたらしました。特に、広島県・岡山県・愛媛県で河川の氾濫・土砂崩れ・浸水が同時に多発。多数の死者・行方不明者が出ました。
| 被害内容 | 概要 |
| 河川氾濫による浸水 | 小規模河川が複数氾濫、住宅地が広範囲で冠水 |
| 土砂崩れによる住宅の倒壊 | 急傾斜地での土砂災害が多数発生 |
| 交通機関の寸断・孤立集落の発生 | 鉄道・道路が寸断され、数千人が孤立状態に |
この豪雨でわかったのは、地元での長年の経験だけでは命を守れないという現実です。過去に1度の浸水がない場所でも、河川の氾濫や土砂流入で甚大な被害が発生。住民の中には避難指示を受けながらも「まだ大丈夫」と判断し、避難が遅れたケースもありました。
この事例から「ハザードマップを日常的に確認して早めに避難」という教訓が生まれ、全国に強く訴えかけられています。
※参照元:平成30年7月豪雨における被害等の概要|国土交通省(2025年4月時点)
令和元年東日本台風
都市部では、河川氾濫よりも内水氾濫による被害が深刻化しています。例えば、2019年10月に発生した台風19号(令和元年東日本台風)では、東京都・埼玉県・神奈川県などで地下空間や住宅街の道路が一気に冠水。多くの人がやむを得ず避難生活を送りました。
| 特徴 | 内容 |
| 短時間での冠水 | 排水設備の能力を超える雨が一気に降る |
| 地下室・半地下住宅の被害多発 | 水が瞬時に流れ込み、逃げ遅れる危険性が高い |
| 情報伝達の遅れや混乱 | 都市では住民が多く、避難誘導に時間がかかる |
都市部の浸水は、地形やインフラが浸水を促す原因になるおそれも。アスファルトやコンクリートによる舗装が主流の都市では、地面が雨水を吸収できません。排水路へ一斉に流れ込むので、わずかな雨量でも冠水が起きやすくなります。
また、近年は地価の関係で「半地下の住宅」も増えています。この構造は水の侵入にとても弱いので建築時の防水設計や住人の避難計画の徹底が求められています。
※参照元:令和元年第2第19号による被害等|国土交通省(2025年4月時点)
浸水対策グッズで家庭を守る方法
浸水被害から家庭を守るには、事前の備えが欠かせません!
- 必須アイテムは「土のう」「吸水土のう」
- 窓や隙間に効果的な「防水テープ」「防水シート」
- 出入口を守る「止水板」「止水シート」
- 浸水後の排水に便利な「排水ポンプ」
- 防災に役立つ「アウトドア用品」
このようなグッズの使い方までも把握しながら、被害を最小限に抑えましょう。
必須アイテムは「土のう」「吸水土のう」

土を詰める「土のう」は浸水防止の基本アイテム。水に浸すだけで膨らむ「吸水土のう」も迅速に対応できるアイテムとして注目されています。
| 種類 | 特徴 | 使用方法 |
| 土のう | 土を詰めて使用する | 玄関や排水口に積む |
| 吸水土のう | 水に浸すと膨らむ | 水を吸収させて設置する |
吸水土のうは、軽量で保管が容易なので家庭での備蓄にぴったり。特に、急な豪雨や台風時に迅速に対応できる点が大きな魅力です。
窓や隙間に効果的な「防水テープ」「防水シート」

防水テープや防水シートは、窓やドアの隙間からの浸水を防ぐためのアイテムです。
| アイテム | 特徴 | 使用箇所 |
| 防水テープ | 強力な粘着力で隙間を密閉 | 窓枠、ドアの隙間 |
| 防水シート | 広範囲がカバーできる | 壁面、床面 |
防水テープは粘着力が強く、簡単に貼り付けられるので緊急時にスピーディに対応できます。防水シートは、家具や家電を覆うと浸水による被害が軽減できます。事前にサイズを確認し、必要な分を準備しておきましょう。
出入口を守る「止水板」「止水シート」

止水板や止水シートは、玄関や車庫などの出入口からの浸水を防ぐためのアイテムです。
| アイテム | 特徴 | 使用箇所 |
| 止水板 | 頑丈で再利用可能 | 玄関、車庫の出入口 |
| 止水シート | 軽量で設置が簡単 | ドア、窓の下部 |
止水板は、しっかりと固定できるので高い防水効果があります。止水シートは、折りたたみ式のものもあり収納や持ち運びに便利です。設置するときは隙間ができないように注意し、必要に応じて防水テープで補強しましょう。
浸水後の排水に便利な「排水ポンプ」

浸水後の水の排出に役立つのが排水ポンプです。手動式と電動式があるので、電源の有無や水量に応じて使い分けてください。
| 種類 | 特徴 | 使用方法 |
| 手動式ポンプ | 電源不要でどこでも使用できる | 手でポンプを操作して排水 |
| 電動式ポンプ | 高速で大量の水を排出できる | 電源を使用して自動で排水 |
電動式ポンプを使うなら、停電時にも対応できるようポータブル電源や発電機を準備しておくと安心ですよ。
防災に役立つ「アウトドア用品」
アウトドア用品は、防災グッズとしても非常に有効!浸水時だけじゃなく日常で使い慣れておけるので、いざというときに「役に立たなかった」と後悔する心配がありません。
国内最大規模のアウトドアショップ「サンデーマウンテン」では、信頼性の高いアウトドアブランドの正規品を種類豊富に取りそろえています。あなたにとって使いやすいものや好みのデザインを選んで、災害時に役立ててください。
では、活用シーンと具体的な商品を代表して5つご紹介します!
バッテリー10000mAH|NESTOUT

リチウムイオン電池を衝撃や振動から守るクッション構造、JIS保護等級IP67相当の防水防塵性能が魅力のモバイルバッテリー。通信手段や電源の確保に欠かせないアイテムです。スマホを約3.3回充電できる大容量タイプです。
フラッシュ-1|NESTOUT

上記のモバイルバッテリーに取り付けて使うLEDランタン。専用の接続パーツを使うのでしっかり固定でき、防水・防塵に優れています。優しく落ち着いた雰囲気のオレンジ、クリアで視界が良くなる白、明るさと温かみのバランスが良い温白色の3色に切り替えられます。
ダイニーマ30L カーブフレームレス|LiteAF

重心がやや高めに設計されており、荷重が背中上部から肩にかけて集まるバッグ。完全防水ではありませんが、防水性・耐久性に優れたDyneema®コンポジットファブリックを採用し豪雨中の移動でもバッグの中身を水濡れから守ります。
フロンティアULコラプシブルワンポットクックセット[1P]3点|SEA TO SUMMIT

超軽量でコンパクトに持ち運べるクック&イートセット。耐久性・耐摩耗性の高い加工が施された熱伝導に優れた底面と、耐熱加工の側面。飲み口は口あたりの良いマット仕上げで、熱さを和らげてくれます。
OCM アウトドアコンフォートマット&クッションセット|サンデーマウンテン
避難所など、普段のベッドや布団以外での眠りによるストレスを限りなく軽くしてくれるクッションマット。断熱性・耐久性・防水性に優れており、マットの凹凸が一致するのでズレない枕としてマットと一緒に快適さを叶えます。持ち運びしやすいサイズ・軽さも魅力的。
日常的にできる浸水対策方法

浸水対策は「グッズをそろえる」「使い慣れておく」だけじゃ不十分!日常生活の中で、普段から小さな工夫や習慣を積み重ねておくと被害の発生や拡大が防ぎやすくなります。
- 建物の定期点検と補修
- ハザードマップと避難経路の確認
- 家族で取り組む防災グッズの見直し
このような対策を無理なく実践しながら「もしも」に強くなる暮らしを身につけていきましょう!
建物の定期点検と補修
水の侵入を防ぐ第一の防壁!建物の外周や基礎部分の定期的な点検とメンテナンスを心がけましょう!住宅そのものの状態が浸水被害の大きさを左右します。
| 点検箇所 | チェックポイント | 対策方法 |
| 雨樋・排水口 | 詰まり・破損がないか | 年1〜2回は掃除と水流確認 |
| 外壁のひび割れ | 隙間や劣化部分がないか | 防水シーリング補修 |
| 基礎部分の通気口 | 隙間からの水の侵入がないか | 通気口カバーの設置 |
| サッシや扉の隙間 | パッキンの劣化やガタつきがないか | 気密テープや新しい部品に交換 |
チェックのタイミングは、年に1度と梅雨前や台風シーズンの前がベスト。雨水の侵入が未然に防げます。建物の劣化は見逃しやすいので、専門業者に点検を依頼すると安心ですよ。
ハザードマップと避難経路の確認
自治体が提供する「ハザードマップ(災害リスク地図)」を確認し、浸水の深さ・範囲・避難所の位置などを事前に把握しましょう。あなたの家がどれくらい浸水リスクがあるかを知るのが対策の第一歩です。
- 自宅が「浸水想定区域」「土砂災害警戒区域」に入っていないか
- 予想される浸水深とその影響(床上浸水になるかどうか)
- 最寄りの避難所までのルート(徒歩・車両両方の確認)
- 夜間や雨天でも安全に通れる道かどうかの確認
マップを見るだけじゃなく、実際に家族で避難ルートを歩いて確認するのが理想的!災害時は視界が悪く、通常のルートが使えないおそれもあるので複数の避難ルートを確保してお口と安心です。
家族で取り組む防災グッズの見直し
防災グッズは「一度そろえたら終わり」じゃありません。定期的な見直しと使い方の確認をしましょう。特に、家族構成や住環境が変わったときは要チェック。食料の量や衛生用品の種類など、必要なアイテムが変わります。
| 見直し項目 | 内容 | 見直し頻度の目安 |
| 保存食・水 | 賞味期限・家族人数に合っているか | 半年に一度 |
| 常備薬・衛生用品 | 服用薬の追加 おむつ・生理用品など | 季節ごと |
| 電池・モバイル電源 | 充電済みかどうか 機器に対応しているか | 月1回のチェック |
防災リュックは、家族全員分を用意し誰が何を持つかもはっきりさせておくのがベスト。小さい子どもや高齢者がいる家庭では、負担を軽減する工夫(軽量化、代替品の検討など)も必要です。
浸水対策に役立つ自治体の支援制度を知っておこう
個人や家庭での備えも大切ですが、地域社会全体で取り組む浸水対策も被害の抑制に欠かせないポイント!多くの自治体では、住民の防災意識向上や具体的な対策を支援するための制度や活動を実施しています。
いざという時の行動に自信が持てるように、補助金で対策を強化し、防災訓練で地域の連携を深め、防災アドバイザーから実践的な知識を学んでみませんか?
浸水前後に補助金制度が使える

自治体によっては、浸水被害の予防や被災後の復旧を支援する補助金制度が用意されています。自治体の公式ホームページで詳細な手続きや対象条件が掲載されているので、確認してみましょう!
| 補助対象の一例 | 補助内容例 | 利用タイミング |
| 止水板・防水シートの設置 | 費用の1/2〜2/3を補助(上限あり) | 浸水対策としての事前設置 |
| 排水ポンプの購入 | 購入費用の補助 | 浸水後の水抜き対策 |
| 住宅の応急修理 | 床下の乾燥処理や断熱材の交換 | 被災後の復旧時 |
| 浸水防止の外構工事 | 玄関の段差設置や排水路の改修 | 長期的な再発防止対策 |
上記のような補助金制度は、家庭での浸水対策設備の導入や住宅の修繕などの金銭的負担を軽減する大きなサポート役!申請期限が設けられていることが多いので、災害発生後は早急に市区町村の窓口に確認してくださいね。
地域の防災訓練に参加する

防災訓練は、実際の災害発生時にスムーズな避難や対応ができるよう住民に対して開催される実地訓練です。あなたも積極的に参加して、以下のような浸水被害に備えるための知識と経験を深めましょう。
- 非常食の配布や炊き出し体験
- ハザードマップに基づく避難ルート確認
- 情報伝達や安否確認のシミュレーション
- 土のうの積み方や止水シートの設置方法の体験
防災訓練に参加することで、地域の人との連携が深まり、災害時の支援ネットワークが強化されます。また、訓練を通して初めて気づく課題も多いため、定期的な参加が非常に効果的です。
防災アドバイザーから学ぶ

自治体や防災関連団体が派遣する「防災アドバイザー」は、防災の専門知識を持つ人材。地域や団体に対して、浸水対策をわかりやすく指導してくれます。彼らの活動内容には以下のようなものがあります。
| 活動内容 | 詳細 |
| 出前講座の開催 | 防災グッズの使い方や浸水時の行動についての講義 |
| 個別相談・アドバイス | 自宅や事業所に合わせた具体的な対策提案 |
| 地域訓練の指導 | 実践的な訓練の設計とサポート |
アドバイザーの活用によって、普段見落としがちなリスクに気づいたり、効果的な備え方を具体的に学べるのがメリットです。派遣は無料の場合も多く、自治体の防災課や地域包括支援センターなどを通じて申し込むことができます。
浸水前の直前対策で迫る水害を軽減!
台風や集中豪雨によって浸水の危険が高まったときは、適切な行動を取るか否かが被害の大きさを大きく左右します。
- 電気・ガスの安全に備える
- 家財を高い位置に移動する
- 重要書類を頑丈な入れ物に保管する
上記のような巧みな直前の備えで、あなたと家族の安全を守りましょう。それぞれ詳しく解説しますね。
電気・ガスの安全に備える

水害時は、漏電やガス漏れによる二次災害の危険があります。感電や火災を防ぐために、以下の対策を実行しましょう。
| 対策項目 | 実施内容 | 注意点 |
| ブレーカーの遮断 | 家全体の電源を切る | 停電後に復旧するタイミングで 漏電の危険あり |
| コンセントの抜去 | 家電製品の電源プラグを全て抜く | 特に床付近の家電は早めに |
| ガスの元栓を閉める | 都市ガス・プロパンともに遮断する | 再開時は業者の点検がおすすめ |
早めに措置をすると、家屋の安全性が保たれるだけじゃなく避難後の再入居時も安心。元の生活が再開しやすくなります。
家財を高い位置に移動する

家具・家電製品・貴重品などの浸水被害を防ぐために、高所へ移動させましょう。浸水深が予測されている場合は、少なくとも床から50cm以上の高さが目安です。
| 家財の種類 | 推奨される移動先 |
| テレビ・オーディオ機器 | 棚の上段や2階へ |
| 冷蔵庫 | キャスター付き台で底上げ、または上階へ |
| 貴重品・通帳・印鑑 | 密閉容器に入れ、タンスや押入れの高所へ |
段ボールや木箱などで簡易的な台を作るのも良いですが、事前に家具転倒防止の措置を施しておくとより安全。物を運ぶときはけがをしないよう、家族で協力してくださいね。
重要書類を頑丈な入れ物に保管する

通帳・保険証券・契約書・身分証明書などの重要書類は、災害後の生活再建に欠かせません。水濡れによる紛失や破損を防ぐために、防水性の高い容器に保管しましょう。
| 保管方法 | 特徴とメリット |
| 防水ポーチ・ケース | 水に浮くタイプもあり、緊急持ち出しに最適 |
| ロック付きプラスチックケース | 耐久性が高く、複数の書類を一括で保管できる |
| クラウド保存(スキャン) | 紙が失われてもデジタルで再発行が可能 |
紙媒体だけじゃなく、スマホに写真を保存したり、クラウドサービスにデータをバックアップしたりも大切。避難所や再入居時に、すぐに必要な情報が取り出せます。
浸水時は安全に避難!

浸水が現実になったら、最も優先すべきは「命を守る行動」です!早すぎる避難はムダではありません。
安全な避難をするために「どのタイミングで避難を開始すべきか」「避難所での生活をどう快適に過ごすか」を知っておきましょう!
避難のタイミングは警戒レベルを参考に
避難のタイミングを判断したいときは、国や自治体が発令する「警戒レベル情報」がもっとも有効!災害の危険度に応じて発令される5段階の避難指示制度で、住民の適切な避難行動を促すために設定されています。
| 警戒レベル | 意味 | 対応行動 |
| レベル3 | 高齢者など避難に時間のかかる人は 避難開始 | 高齢者・障がい者などは 避難を始める |
| レベル4 | 全員避難 | 地域全体で避難を完了させる |
| レベル5 | 命を守る最善の行動を | 避難困難 安全な場所で命を守る行動 |
このうち最も重要なのは、警戒レベル4での避難完了。レベル5になると外出が危険な状況なので、避難はかえって命が危険です。自分自身だけで判断して逃げ遅れないように、ニュース・防災アプリ・自治体のSNSなどで常に最新の情報を得る習慣をつけましょう。
また、自治体からの避難指示が出る前でも「自宅周辺の川の水位が急上昇している」「側溝から水があふれ始めた」「スマホの警報が鳴った」など兆候があれば自主避難を検討してくださいね。
避難所で快適に過ごせる備えを万全に
避難所生活は、基本的な安全が確保される場所。一方で、プライバシーの確保や快適な生活環境は不十分!個人で備える以下のような持ち物や心構えが避難所での生活の質を左右します。
| モバイルバッテリー | 情報収集や家族との連絡に必要 充電済みを準備 |
| 防寒具・アイマスク | 睡眠環境の確保 音や光の遮断にも役立つ |
| 携帯トイレ・除菌シート | 衛生状態が万全ではないための自衛用 |
| 食品・水 | 3日分が目安 子どもの好みやアレルギーに注意 |
| 小型テントや仕切り | プライバシーの確保に役立つ |
避難先では、人間関係もとても大切です。他人の生活音や行動に不快を感じるかもしれませんが、助け合いの精神を持つとストレスが最小限に抑えられます。
避難所に入った後は、家族や知人と安否を確認し合って正しい情報を共有。安心感につながり、環境が不便でも「みんな安全」という視点で前向きに過ごしやすくなります。
浸水被害後にやっておきたいこと

浸水被害からの復旧は、生活再建に向けた以下のようなさまざまな取り組みがスタートします。
- 心のケア
- 家屋の清掃と消毒
- ゴミの適切な処理
- 各種保険の手続き
- 生活再建支援の活用
- 対策グッズの見直し
あなた自身や家族の心のケアをしながら、安心して新たな生活が始められるような一歩を踏み出してください。
心のケア
災害後の心理的な影響は深刻であり、適切な心のケアが必要。被災者は、恐怖・不安・喪失感・怒りなどさまざまな感情が渦巻き、長期化すると「災害ストレス」や「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」につながるおそれがあります。
- 誰かと話す:信頼できる人と感情を共有して心の重荷を軽くする
- 専門家によるカウンセリング:心理的なサポートで心の安定を図る
- 日常生活のリズムを整える:規則正しい生活を心がけ、心身の健康をキープする
- 地域の支援団体と連携:地域のボランティア団体や支援グループと連携し孤立を防ぐ
心のケアは「専門家に任せるもの」だけじゃありません。身近な人同士が「寄り添い合うこと」が、最も効果的なケアになる場合が多いです。つらい感情を言葉にできる環境を整え、誰もが「自分の気持ちを出していい」と思える場を作りましょう。
家屋の清掃と消毒
浸水後の泥や汚水が入り込んだ家屋には、カビ・細菌・悪臭などさまざまな衛生リスクが潜んでいます。清掃や消毒をしないと、建物の劣化を早めるだけでなく、住む人の健康にも悪影響!以下のような適切な清掃と消毒をして健康被害を防ぎましょう。
- 泥や汚水の除去:床下や壁の中に入り込んだ泥や汚水を早急に取り除く
- 洗浄:水とブラシを使って泥をていねいに洗い流す
- 消毒:清掃後、消毒剤を使用して徹底的に消毒する
- 乾燥:通風を確保し、2~3ヶ月かけて完全に乾燥させる
家屋の清掃と消毒は、復旧作業のなかでも「健康を守る土台」を整える大切な工程。作業は大変ですが、丁寧に進めると二次被害が防止でき、安心して暮らせる住まいが取り戻せます。
ゴミの適切な処理
浸水や災害後の衛生環境を保つうえで、とても大切なのがゴミの処理作業。浸水後は大量の廃棄物が発生しますが、汚泥を含んでいたり、感染症の原因になったりするリスクがあるので、速やかかつ適切な処理が必要です。
以下のような手順を覚えておき、地域のルールを守りながら地域全体の復旧を早めましょう。
- 事前確認:自治体の公式サイトや広報誌で、災害ごみの収集方法・ルールを確認
- 分別・仕分け:可燃、不燃、危険、特殊、家電リサイクル対象などのルールに従う
- 搬出・運搬:自己搬入または自治体の回収車、ボランティアの協力を求めるのもOK
- 処分後の消毒:消毒液や漂白剤で除菌
破損した電化製品は感電リスクがあるので、濡れたまま触るのはNG。大型家具は、写真を撮って保険会社に提出。感染症対策として、作業時はマスク・手袋・長靴を必ず着用してください。
※参照元:災害時の一般廃棄物処理に関する初動対応の手引き|環境省(2025年4月時点)
各種保険の手続き
浸水被害のあと、日常を取り戻すための資金として「各種保険の手続き」を正しく迅速に進めることが大切。保険金の受け取りは被害の程度や契約内容に応じて決まるので、確実に手続きを進めるために、事前の準備と正確な対応をしましょう。
保険手続きの基本的な流れを覚えておき、スムーズに進めてください。
- 被害状況の記録を残す:損壊した建物・家財・車両の写真や動画を撮影
- 罹災証明書の取得:市区町村の役所や出張所で申請
- 保険会社へ連絡:契約内容を確認、水災補償の有無などもチェック
- 必要書類の準備と提出:保険金請求書、被害状況の写真、修理見積書など
- 保険金の支払い:審査後、認定された金額が指定口座に振り込まれる
浸水による損害が大きいほど、保険金は生活の立て直しに直結!元の生活に戻る重要な味方です。
生活再建支援の活用
浸水被害のあとは、住宅の修復、生活必需品の調達、就労支援などさまざまな面で困難が生じます。元の生活を取り戻すため、以下のような公的支援制度を積極的に利用して、生活の立て直しを図りましょう!
- 被災者生活再建支援制度:住宅が「全壊」または「大規模半壊」などの被害を受けたとき
- 災害援護資金・生活福祉資金:災害で被害を受けた世帯に対し、低金利または無利子で貸付
- 応急修理制度:住宅が「半壊」などの被害を受け、自力で修理できないとき
- 税・社会保険料の減免:所得税、住民税、固定資産税の減免や納付猶予
- 公営住宅の提供:住宅を失った世帯に対して、一時的に公営住宅を無償または低額で提供
支援金には申請期限があるので、早めの行動が重要。また、地域によって制度の内容や上限額が異なるので、必ず自治体で確認を。被害の程度によっては、複数の支援制度が併用できるケースもあります。
※参照元:被災者生活再建支援法の改正について|内閣府(2025年4月時点)
対策グッズの見直し
被災を経験した後は「学びを活かす行動」も大切!浸水に備えておいたグッズが「実際に使えなかった」「足りなかった」「邪魔だった」などの気づきを振り返りましょう。
見直しは少しずつでもOK。以下のチェックポイントを参考に、あなたや家族にとって最適なものにアップデートしてください。
- 備蓄品:賞味期限、人数分、動作確認、電池残量、持病に合う薬、年齢に応じた衛生用品など
- 情報収集:携帯ラジオや予備バッテリーの動作確認、家族との連絡手段や連絡先のメモ
- 非常持ち出し袋(本体):持ちやすさ、収納のしやすさ、防水や防塵性能
実際に避難生活や在宅避難で役立ったアウトドア用品があれば、それを踏まえて必要なものを追加・強化するのもGOOD!国内最大級のアウトドアショップ「サンデーマウンテン」で、防災に役立つ優れたグッズをGETしてください。
備えを「日常」に変えることが最強の浸水対策
災害時の備えというと、特別な行動や高価な装備を連想しがち。でも実際は、日常に溶け込む対策こそが最も効果的です。
浸水被害を軽減するには、日ごろからの意識と準備が何より重要。非常時にも使える防災グッズを、日常生活で活用しておくと安全と安心が生まれます。
自然の中での使用を想定したアウトドア用品なら、浸水や停電などの緊急事態でも大活躍!防水・防塵などの機能性はもちろん、収納しやすく軽量で持ち運びやすいので避難するときも大助かりです。
サンデーマウンテンでは、これらの災害対応に役立つアウトドア用品を数多く取り揃えています。防災と日常の快適さを両立させるためにも、ぜひこの機会に、あなたの「もしも」に備えるアイテムを見直してみませんか?






















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